粉体と粒体の違いとは?現場でよく使われる用語を分かりやすく解説

粉体搬送設備や空気搬送設備について調べていると、

・粉体
・粒体
・粉粒体

という言葉を目にすることがあります。

しかし、

「粉体と粒体は何が違うのか?」

「粒径が何mmなら粉体で、何mmなら粒体なのか?」

「設備選定ではこの違いが重要なのか?」

と疑問に思うこともあります。

実際の設備選定では、

「粉体か粒体か」

という名称だけではなく、

・粒径
粒度分布
・比重
かさ密度
・含水率
流動性
付着
・粒子形状
摩耗

など、対象物の性状を確認することが重要です。

同じ搬送設備でも、対象物の性質によって搬送能力や設備構成が変わる場合があります。

この記事では、粉体・粒体・粉粒体の違いと、搬送設備を選定するときに確認したいポイントについて解説します。

粉体とは?

粉体とは、一般的に細かな粒子が集まった材料を指します。

例えば、

焼却灰
フライアッシュ
・セメント
・石灰粉
・小麦粉
・各種工業用粉末

などがあります。

粉体は非常に細かな粒子で構成されているため、材料によっては、

・飛散しやすい
・設備へ付着しやすい
・水分によって固まりやすい
・ホッパー内部で流れにくくなる
・配管内へ堆積する

といった特徴があります。

粒体とは?

粒体とは、粉体と比較して粒が大きく、粒の形状を確認しやすい材料を指します。

例えば、

木質ペレット
PKS
・樹脂ペレット
セラミックボール
・穀物

などです。

粒体は粉体よりも飛散しにくい場合がありますが、

・粒の破損
・摩耗
偏析
・大粒径による詰まり

など、粒体特有の注意点があります。

粉粒体とは?

「粉粒体」は、粉体と粒体をまとめて表現するときに使われる言葉です。

例えば、

「粉粒体搬送設備」

という場合、

細かな粉体だけでなく、ペレットや砂などを含む粒状材料まで幅広く対象とする意味で使用されることがあります。

実際の設備選定では、

「粉体だからこの設備」

「粒体だからこの設備」

と単純に分けるのではなく、個々の対象物の性質を確認します。

粉体と粒体の境界は明確なのか?

粉体と粒体について、

「○mm以下が粉体、○mm以上が粒体」

と明確に区切れるとは限りません。

業界や対象物、目的によって呼び方が異なる場合があります。

そのため搬送設備を検討する際は、

「これは粉体です」

という情報だけでなく、

「平均粒径○mm、最大粒径○mm」

という情報の方が設備選定には役立ちます。

設備選定では名称より「性状」が重要

例えば、

「砂を搬送したい」

という相談があったとします。

しかし砂でも、

・非常に細かな乾燥砂
・粒径の大きな砂
・湿った砂
・異物を含む砂

では、搬送条件が異なります。

つまり、

材料名

設備決定

ではなく、

材料名

粒径

比重

水分

その他の性状

設備選定

という考え方が重要です。

粉体・粒体搬送で確認したいポイント① 粒径

粒径は、搬送設備を選定するうえで重要な条件です。

確認したいのは、

・平均粒径
・最大粒径

です。

特に最大粒径が大きい場合は、

・吸入口
・ホース径
・配管径

などを通過できるか確認する必要があります。

例えば、平均粒径は細かくても、大きな塊が混ざっている材料では注意が必要です。

確認ポイント② 粒度分布

実際の材料では、すべての粒子が同じ大きさとは限りません。

例えば、

細かな粉

中程度の粒

大きな粒

が混在している場合があります。

このような粒径のばらつきを「粒度分布」として確認します。

粒度分布が広い材料では、

・微粉だけが飛散する
・大きな粒だけ詰まる
・搬送中に偏りが生じる

などの現象が発生する場合があります。

確認ポイント③ 比重・かさ密度

同じ体積でも、材料によって重量は大きく異なります。

例えば、

軽量なパーライト

重量のあるブラスト材

では、同じホースを使用しても搬送条件は異なります。

そのため、

・真比重
・かさ密度

などを確認します。

正確な数値が分からない場合でも、

「20Lの容器に入れると約○kg」

といった情報が設備選定の参考になる場合があります。

確認ポイント④ 含水率

粉体・粒体搬送では、水分も非常に重要です。

材料が湿ることで、

・付着性が高くなる
・固まりやすくなる
・流動性が低下する
・配管内へ堆積する

といった変化が起こる場合があります。

特に、

「通常は乾燥しているが、雨天時には濡れる」

「工程上、水分が混ざる」

といった場合は、その状態を設備選定時に伝えることが重要です。

確認ポイント⑤ 流動性

流動性とは、材料がどの程度流れやすいかという性質です。

例えば、

さらさら流れる材料

もあれば、

粘りがあり流れにくい材料

もあります。

流動性が低い材料では、

・ホッパーから出てこない
・ブリッジが発生する
・設備への安定供給が難しい

といった問題が起こる場合があります。

確認ポイント⑥ 付着性

細かな粉体や水分を含む材料では、設備表面へ材料が付着することがあります。

付着が進むと、

・配管断面が狭くなる
・搬送能力が低下する
・清掃頻度が増える
・閉塞につながる

場合があります。

搬送テストでは、

「搬送できるか」

だけでなく、

「一定時間搬送した後にどの程度付着しているか」

まで確認すると有効です。

確認ポイント⑦ 粒子形状

粒子の形も搬送性に影響します。

例えば、

・球状
・角ばった形状
・薄片状
・繊維状

などです。

同じ粒径でも、粒子形状が異なると、

・流動性
・摩擦
・引っ掛かり
・摩耗

などが変化する場合があります。

確認ポイント⑧ 摩耗性

ブラスト材、砂、セラミック系材料など、硬い材料を搬送すると、

・ホース
・配管
・エルボ
・排出部

などが摩耗する場合があります。

そのため、搬送可否だけでなく設備寿命も考慮する必要があります。

粉体で発生しやすい搬送トラブル

既存記事でも、粉体ではブリッジ・配管詰まり粉じん飛散を代表的なトラブルとして挙げています。

ブリッジ現象

ホッパー内部で材料がアーチ状に固まり、排出口から流れなくなる現象です。

水分、粒径、付着性、ホッパー形状などが関係します。

配管詰まり

粉体が配管内部へ付着したり、材料が堆積したりすることで搬送が止まる場合があります。

粉じん飛散

微粉体では、投入・排出・積み替え時などに粉じんが発生しやすくなります。

搬送設備だけでなく、集粉・集じん設備を含めて検討する場合があります。

粒体で注意したい搬送トラブル

既存記事では粒体の代表的な注意点として、破損・粉化や異物混入を挙げています。

破損・粉化

木質ペレットなどでは、搬送中の衝撃によって材料が崩れ、細かな粉が増える場合があります。

そのため、

「搬送できるか」

だけでなく、

「搬送後に対象物がどのような状態になっているか」

まで確認することが重要です。

異物混入

ブラスト材など再利用する対象物では、回収した材料に、

・異物
・塗膜片
・微粉

などが混ざる場合があります。

必要に応じて分別設備との組み合わせを検討します。

偏析

粒径や比重が異なる材料を混合している場合、搬送中に材料が分離する可能性があります。

原料品質が重要な工程では注意が必要です。

同じ「粒体」でも搬送性は大きく違う

例えば、

木質ペレット

セラミックボール

は、どちらも粒体として扱われることがあります。

しかし、

木質ペレット
→ 比較的軽量で、破損・粉化に注意

セラミックボール
→ 重量や硬さがあり、摩耗などに注意

というように、搬送条件は大きく異なります。

つまり、

「粒体だから同じ条件で搬送できる」

とは考えない方がよいでしょう。

同じ「粉体」でも搬送性は大きく違う

焼却灰、フライアッシュ、セメント、パーライトなども、それぞれ性質が異なります。

例えば、

・軽い
・重い
・微細
・付着しやすい
・摩耗性がある
・水分を含む

などです。

材料名だけではなく、実際の状態を確認する必要があります。

粉体・粒体によって搬送設備はどう変わる?

設備選定では、

・空気搬送
・スクリューコンベア
・ベルトコンベア
・チェーンコンベア
・バケットエレベーター

など複数の方式があります。

例えば、

大量の材料を固定ルートで連続搬送したい

ベルトコンベア、チェーンコンベア、スクリューコンベアなどが適する場合があります。

粉体・粒体を直接吸引したい

空気搬送方式が適する場合があります。

高所へ一定量ずつ連続搬送したい

バケットエレベーターなども候補になります。

搬送地点が変わる

ホースを利用できる空気搬送方式が適する場合があります。

重要なのは、材料だけでなく現場条件も含めて判断することです。

粉体・粒体搬送で確認したい現場条件

対象物の性状とあわせて、

・必要搬送量
・水平搬送距離
・垂直搬送距離
・吸入側の距離
・排出側の距離
・曲がりの数
・設置スペース
・使用頻度
・作業人数

なども確認します。

つまり設備選定は、

搬送物

搬送距離

必要能力

現場条件

をまとめて考える必要があります。

空気搬送機「ジェクター」

エコ・ワークが取り扱う「ジェクター」は、コンプレッサーから供給される圧縮空気を利用して粉体・粒体を吸引・搬送する空気搬送機です。

これまで、

粉体・粉状材料

・焼却灰
・フライアッシュ
溶接砂
・パーライト

粒体

・木質ペレット
・PKS
・セラミックボール

など、さまざまな対象物の回収・搬送に使用されています。

元記事でも、粉体では焼却灰・フライアッシュ・溶接砂、粒体では木質ペレット・PKS・セラミックボール・パーライトなどの対応例を紹介しています。

ジェクターでも対象物によって条件は変わる

ジェクターはさまざまな粉体・粒体に使用されていますが、

「ジェクターなら何でも同じ条件で搬送できる」

という意味ではありません。

例えば、

・軽いパーライト
・重量のある砂
・微粉体
・湿った材料
・大きな粒体

では必要な機種や設備条件が異なります。

確認する項目として、

・対象物
・粒径
・比重
・含水率
・必要搬送量
・搬送距離
・高低差
・コンプレッサー能力

などがあります。

実際の対象物で搬送テストする

粉体・粒体の設備選定では、仕様表だけでは判断しにくい場合があります。

特に、

・水分を含む
・付着性がある
・粒径が不均一
・特殊な粒子形状
・搬送実績が少ない材料

などでは、実際の対象物を使った搬送テストが有効です。

エコ・ワークでは、ジェクターによる搬送テストについてご相談いただけます。

テストでは、

・搬送できるか
・必要な搬送量を確保できるか
・付着・詰まりが起こらないか
・どの機種が適しているか
・どの程度のコンプレッサーが必要か

などを確認します。

設備相談時に伝えてほしい情報

粉体・粒体搬送設備についてお問い合わせいただく際は、次のような情報があると検討しやすくなります。

・対象物の名称
・写真
・平均粒径
・最大粒径
・比重またはかさ密度
・含水率
・必要搬送量
・搬送距離
・高低差
・現在の作業方法

すべて分からなくても問題ありません。

例えば、

「木質ペレットを約50m搬送したい」

「湿った粉状材料を現在スコップで回収している」

といった情報からでも検討を始めることができます。

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よくある質問

粉体と粒体の違いは粒径だけですか?

粒径は重要な違いですが、設備選定では粒径だけでは判断しません。

比重、含水率、流動性、付着性、粒子形状なども確認します。

何mm以下なら粉体ですか?

用途や業界によって呼び方が異なる場合があるため、一律の境界だけで設備選定することはおすすめできません。

設備相談では平均粒径・最大粒径など、具体的な数値を確認する方が有効です。

粉体の方が搬送しにくいですか?

一概には言えません。

粉体では付着や粉じん、ブリッジなどが問題になる場合があります。

一方、粒体では破損、摩耗、大粒径による詰まりなどが問題になる場合があります。

粉体と粒体を同じ設備で搬送できますか?

設備によって可能です。

ただし、対象物ごとに搬送条件が変化するため、機種やホース、コンプレッサーなどを確認する必要があります。

粒径が分からなくても相談できますか?

可能です。

対象物の写真やサンプル、現在の作業方法などから検討を始めることができます。

実際の材料で搬送テストできますか?

ジェクターについては、実際の対象物を使用した搬送テストをご相談いただけます。

搬送可否だけでなく、必要能力や設備構成も確認します。

まとめ

粉体と粒体は、

粉体
→ 比較的細かな粒子状材料

粒体
→ 比較的大きな粒状材料

という違いがあります。

しかし、粉体搬送設備を選定するときに最も重要なのは、

「粉体か粒体か」

という名称だけではありません。

確認したいのは、

・粒径
・粒度分布
・比重
・かさ密度
・含水率
・流動性
・付着性
・粒子形状
・摩耗性

などです。

さらに、

・必要搬送量
・搬送距離
・高低差
・現場レイアウト

まで含めて設備を選定する必要があります。

同じ「粉体」「粒体」でも、対象物が変われば適した設備条件は変わります。

エコ・ワークでは、対象物や現場条件を確認したうえで、空気搬送機「ジェクター」を活用した粉体・粒体搬送をご提案しています。

実際の対象物を使用した搬送テストについてもご相談いただけます。

設備導入をご検討の方へ

ジェクターの導入に
補助金を活用できる可能性があります

人手不足や作業負担の軽減を目的とした設備導入では、 中小企業省力化投資補助金などを活用できる場合があります。 必要に応じて、見積書・製品仕様・導入効果など、 申請に必要となる設備関連資料の作成をお手伝いします。

※補助対象となるかどうかは、導入内容や事業計画、公募要件等によって異なります。

粉体・粒体の回収・搬送でお困りではありませんか?

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現場条件に応じた最適な機器選定や運用方法について、お気軽にご相談ください。