粉体や粒体を配管で搬送している現場では、
「以前より搬送量が落ちた」
「配管の途中で材料が詰まる」
「頻繁に清掃しないと安定して運転できない」
といったトラブルが発生することがあります。
配管詰まりは、単に搬送効率を低下させるだけでなく、設備停止や清掃作業の増加、生産性の低下につながる場合があります。
原因は一つとは限りません。
搬送速度、粉体の性状、水分、配管レイアウト、供給量、設備能力などを総合的に確認することが重要です。
この記事では、粉体搬送で配管が詰まる主な原因と対策を解説します。
また、現在の搬送設備で詰まりを繰り返している場合に検討できる、空気搬送機「ジェクター」を使った搬送方法についても紹介します。
まずは実際の空気搬送をご覧ください
配管詰まりへの対策を考える際には、現在の配管を調整するだけでなく、搬送方法そのものを見直すという選択肢もあります。
エコ・ワークが取り扱う空気搬送機「ジェクター」は、お手持ちのコンプレッサー(圧縮空気)と接続するだけで、吸引・搬送・投入・排出(散布)を1台で行える空気搬送機です。
シンプルなストレート構造で、モーターなどの駆動部を持ちません。
実際に粉体・粒体を吸引し、ホースで離れた場所へ搬送している様子をご覧いただけます。
タンカー内のPKS搬送作業動画
→ タンカー内のヤシ殻を離れた場所まで搬送している事例です。
橋梁塗装現場|ブラスト材回収・集塵・分別作業
→ ジェクターによる回収・搬送の基本的な使用イメージをご覧いただけます。
※ジェクターでも詰まりが発生しないことを保証するものではありません。対象物の性状や搬送距離、ホース径、曲がり、高低差、供給エアー量などによって搬送条件は変わります。
「現在の粉体を搬送できるか」「既存設備とは違う搬送方法を検討したい」といった段階でも、対象物や現場条件から適用方法を検討できます。
粉体搬送で配管が詰まる主な原因
1.搬送速度が不足している
粉体や粒体を配管内で安定して搬送するためには、対象物に応じた搬送速度が必要です。
搬送速度が不足すると、材料が配管内に徐々に堆積し、最終的に配管閉塞につながる場合があります。
搬送速度が低下する原因としては、
- 供給エアー量の不足
- ブロワーやコンプレッサー能力の不足
- 搬送距離の増加
- 配管径が条件に合っていない
- 材料供給量が多すぎる
などが考えられます。
特に比重の大きい材料や粒径の大きな粒体では、対象物に適した搬送条件を確保することが重要です。
2.配管内部へ粉体が付着している
粉体の中には、配管内壁へ付着しやすい材料があります。
例えば、
- 吸湿性の高い粉体
- 微粉体
- 油分を含む材料
- 付着性の高い原料
などです。
少量の付着でも、運転を続けるうちに堆積が進むと配管の有効断面積が小さくなる場合があります。
最初は問題なく搬送できていても、
付着 → 堆積 → 搬送能力低下 → 閉塞
という形で徐々に悪化するケースがあります。
3.粉体が水分・湿気を含んでいる
粉体搬送では水分も重要な確認項目です。
材料が湿気を吸収すると、
- 粉体同士が固まりやすくなる
- 配管内壁へ付着しやすくなる
- 流動性が低下する
といった変化が生じる場合があります。
乾燥状態では問題なく搬送できていた材料でも、梅雨時期や保管環境の変化によって搬送性が変わることがあります。
また、圧縮空気を使用する設備では、供給エアー中の水分についても確認が必要です。
雨天時や梅雨時期だけ詰まりやすくなる場合は、
- 原料の保管環境
- コンプレッサーのドレン管理
- エアドライヤー
- 原料そのものの含水状態
なども確認します。
4.配管の曲がりが多い
配管レイアウトも搬送性能に影響します。
直線部分では安定して搬送できていても、エルボなどの曲管部分では材料の速度や流れ方が変化します。
特に、
- 曲がりが多い
- 急な方向転換がある
- 短い距離に複数のエルボがある
といった配管では、材料が滞留しやすくなる場合があります。
詰まりがいつも同じ場所で発生しているのであれば、
「なぜその位置で材料が滞留するのか」
を確認することが重要です。
5.搬送距離・高低差が設備能力に合っていない
搬送距離が長くなるほど、配管内での圧力損失も大きくなります。
同じ設備でも10mと100mでは必要な条件が異なります。
さらに、
- 水平距離
- 垂直方向への搬送
- 曲管数
- 配管径
- 対象物の比重
- 材料供給量
などによっても必要能力は変わります。
そのため、
「この設備は何mまで搬送できるか」
だけでは判断できません。
対象物と搬送ルート全体を確認して設備を選定することが重要です。
6.材料を供給しすぎている
一度に大量の材料を供給すると、空気に対する材料の割合が大きくなり、安定して搬送できなくなる場合があります。
特に吸引口や供給部へ材料を一気に流し込むと、配管内の一部へ材料が集中し、閉塞につながる可能性があります。
設備能力だけでなく、
「どのくらいの量を、どのように供給するか」
も重要な搬送条件です。
7.粒径・比重・粒子形状が設備条件に合っていない
すべての粉体・粒体を同じ条件で搬送できるわけではありません。
対象物によって、
- 粒径
- 比重
- 粒子形状
- 含水率
- 付着性
- 摩耗性
- 流動性
などが異なります。
例えば、軽量な粉体と重量のある砂では必要な搬送条件が大きく変わります。
平均粒径だけを見るのではなく、実際の材料全体の状態を確認することが重要です。
配管が詰まる前に見られる兆候
配管閉塞は突然発生するとは限りません。
例えば、
- 搬送量が以前より減った
- 搬送時間が長くなった
- 配管内に材料が残るようになった
- 特定のエルボ付近で材料が滞留する
- 吸引力が弱く感じる
- 清掃頻度が増えた
といった変化が見られる場合があります。
完全に閉塞してラインが止まってから対応するのではなく、こうした変化が現れた段階で搬送条件や設備状態を確認することが重要です。
配管詰まりを防ぐために確認したいポイント
詰まりが発生した場合は、まず、
- エアー量
- コンプレッサー・ブロワー能力
- 配管径
- 搬送距離・高低差
- エルボ数
- 材料供給量
- 原料の水分
- 付着・固結
- 配管内部の堆積
- ホース・配管の摩耗や空気漏れ
などを確認します。
特に、
「以前は問題なく搬送できていたのに、最近詰まるようになった」
という場合は、
- 対象物が変わっていないか
- 生産量が増えていないか
- 搬送距離が変わっていないか
- 配管ルートを変更していないか
- 水分量が変化していないか
- 配管・ホースが摩耗していないか
といった「以前との違い」を探すことも有効です。
ホッパー側のブリッジが原因の場合もある
「配管が詰まっている」と思っていても、実際には材料を供給するホッパー側でブリッジが発生している場合があります。
ホッパー内部で材料が固まり、排出口から十分に供給されなくなると搬送量が安定しません。
反対に、ブリッジが突然崩れて大量の材料が流れ込むことで、配管側へ材料が集中する場合もあります。
ホッパー内で粉体が固着している場合には、圧縮空気を利用して固結物を崩すエアースコップを使用できる場合もあります。
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摩耗による空気漏れが搬送能力低下につながることも
ブラスト材、鋳物砂、焼却灰などの摩耗性がある材料では、詰まりだけでなく設備の摩耗にも注意が必要です。
特にジェクターによる搬送では、排出部が最も摩耗しやすいため、摩耗性の高い対象物では排出部へ接続するセラミック補強耐摩耗ホースを使用するなど、対象物に応じた対策を検討します。
配管やホースの摩耗が進んで穴が開くと、そこから空気が漏れ、搬送能力が低下する可能性があります。
「最近搬送能力が落ちてきた」という場合は、詰まりだけでなくホース・配管の摩耗についても確認します。
詰まりを繰り返すなら「搬送方法そのもの」を見直す選択肢も
清掃や条件調整を繰り返しても閉塞が発生する場合、現在の設備や搬送方式が対象物に合っているかを改めて確認する必要があります。
そこで選択肢の一つとなるのが、空気搬送機「ジェクター」です。
ジェクターは、お手持ちのコンプレッサー(圧縮空気)と接続するだけで、吸引・搬送・投入・排出(散布)を1台で行える空気搬送機です。
本体内部はシンプルなストレート構造で、モーターなどの駆動部を持ちません。
ホースを使用して、
対象物を吸引 → ホース内を搬送 → 離れた場所へ排出
という作業を行えます。
搬送ルートを組む際は、吸引側をできるだけ短くし、長距離部分を排出側に取るのが基本です。
吸引側は5m程度を推奨していますが、現場条件によっては10m前後で使用されるケースもあります。
排出側については、対象物やコンプレッサー能力、ホース径、曲がり、高低差などの条件が合えば、水平約200m、垂直約100m程度の搬送を検討できる場合があります。
ただし、これらの距離を保証するものではありません。
対象物の粒径・比重・水分・付着性・搬送量などによって条件は大きく変わります。
実際の材料を使った搬送テストで確認できます
粉体・粒体の搬送可否は、カタログ上の粒径や比重だけでは判断しにくい場合があります。
特に、
- 現在の設備で配管詰まりが頻発している
- 今までとは異なる搬送方式を検討している
- 水分や付着性のある材料を扱っている
- 長距離・高所へ搬送したい
- どのジェクターが適しているかわからない
といった場合は、実際の対象物を使った搬送テストが有効です。
テストでは、対象物の状態だけでなく、
必要搬送量・距離・高低差・曲がり・コンプレッサー条件
なども含めて確認します。
設備導入や設備改善をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
対象物や現在の設備、搬送距離、高低差などを確認したうえで、ジェクターを使用できるか、どのような設備構成が考えられるかをご提案します。
よくある質問
配管径を太くすれば詰まりにくくなりますか?
必ずしもそうとは限りません。
配管径を変更すると必要な風量や搬送速度も変化するため、対象物と設備能力を考慮して選定する必要があります。
湿った粉体も空気搬送できますか?
含水率や付着性によって異なります。
水分によって配管内へ付着したり、固結したりする場合があるため、実際の対象物の状態で確認することが重要です。
搬送距離が長いと詰まりやすくなりますか?
搬送距離が長くなるほど圧力損失が大きくなるため、設備能力や搬送条件が合っていない場合は搬送性能が低下する可能性があります。
距離だけでなく、高低差や曲がりについても確認します。
ジェクターなら詰まりを完全に防げますか?
完全に防げるとは限りません。
対象物や搬送条件によって詰まりの発生しやすさは変わります。
そのため、実際の搬送物と現場条件から適切な機種・ホース・使用方法を検討することが重要です。
まとめ
粉体搬送で配管が詰まる主な原因には、
- 搬送速度不足
- 配管内部への付着
- 水分・湿気
- 配管の曲がり
- 搬送距離・高低差
- 材料の過剰供給
- 粒径・比重・粒子形状などの粉体特性
があります。
重要なのは、詰まりを取り除くだけで終わらせず、
「なぜ、その場所で材料が滞留したのか」
まで確認することです。
現在の搬送設備で閉塞を繰り返している場合には、配管条件の調整だけでなく、搬送方式そのものを見直すことで改善につながる可能性があります。
エコ・ワークでは、実際の対象物や搬送ルートを確認し、空気搬送機「ジェクター」を使用した搬送方法をご提案しています。
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