空気搬送機とスクリューコンベアの違いとは?用途・メリット・デメリットを比較

粉体や粒体を搬送する設備には、さまざまな方式があります。

代表的なものとして、

空気搬送
・スクリューコンベア
・ベルトコンベア
・バケットエレベーター

などがあります。

その中でも、

「空気搬送機とスクリューコンベアは何が違うの?」

「自社の現場ではどちらを選べばいい?」

と迷うケースがあります。

どちらも粉体・粒体を搬送できる設備ですが、搬送方法や得意とする用途は大きく異なります。

簡単に整理すると、

スクリューコンベア
→ 決まったルートを連続的に搬送するのが得意

空気搬送機
→ ホース・配管を使って柔軟なルートで吸引・搬送するのが得意

という違いがあります。

この記事では、空気搬送機とスクリューコンベアの仕組み、メリット・デメリット、それぞれが向いている現場について解説します。

スクリューコンベアとは?

スクリューコンベアとは、筒やトラフの内部に設置された螺旋状のスクリューを回転させ、粉体・粒体を押し出すように搬送する設備です。

工場やプラントでは、

・粉体原料
・粒体
・砂
・食品原料
・各種工業原料

などの搬送に使用されています。

固定された搬送ルートを一定量・連続的に搬送する用途に適しています。

スクリューコンベアの主なメリット

一定ルートを連続搬送しやすい

スクリューが回転することで材料を連続して移動させるため、決まった工程間を常時搬送する用途に向いています。

例えば、

ホッパー

スクリューコンベア

製造設備

というような固定ラインです。

比較的コンパクトに設置できる

ベルトコンベアなどと比較すると、設備構成によっては比較的省スペースで設置できます。

定量供給に利用しやすい

回転速度などを制御することで、一定量の材料を次工程へ供給する用途にも利用できます。

ただし、厳密な定量供給が必要な場合は、専用のフィーダーなどを含めた検討が必要です。

スクリューコンベアのデメリット

搬送ルートが固定される

スクリューコンベアは基本的に固定設備です。

そのため、

「今日はA地点、明日はB地点から回収する」

といった用途には向いていません。

搬送先を変更する場合も、設備改造が必要になる可能性があります。

長距離・複雑な搬送経路では設備が大きくなる

搬送距離が長くなれば、その分だけ設備も長くなります。

また、

・高低差
・設備間の障害物
・複雑なルート

がある場合は、複数設備を組み合わせる必要が生じることがあります。

材料へ機械的な力が加わる

スクリューが材料を押しながら搬送するため、対象物によっては、

・破砕
摩耗
・圧縮

などが発生する可能性があります。

摩耗部品がある

摩耗性の高い材料では、

・スクリュー羽根
・ケーシング
・軸受

などの摩耗も考慮する必要があります。

空気搬送機とは?

空気搬送機は、空気の流れを利用して粉体・粒体をホースや配管内部で搬送する設備です。

エコ・ワークが取り扱う空気搬送機「ジェクター」は、コンプレッサーから供給される圧縮空気を動力として対象物を吸引・搬送します。

例えば、

床に堆積した材料

吸引

ホース搬送

フレコンへ排出

といった使い方ができます。

これまで、

ブラスト材
焼却灰
フライアッシュ
木質ペレット
PKS
パーライト
溶接砂
セラミックボール
・土砂

などの回収・搬送に使用されています。

空気搬送機の主なメリット

搬送ルートの自由度が高い

空気搬送では、ホースや配管を利用します。

そのため、

・設備の隙間
・狭い工場内
・高所
・地下ピット
・船倉
・タンク周辺

など、固定設備を設置しにくい場所でも搬送できる場合があります。

長距離・高所へ搬送できる

条件によっては、離れた場所や高所へ材料を搬送できます。

ジェクターでは、対象物や設備条件によって、

水平最大200m
垂直最大100m

までの搬送に対応しています。

ただし、実際の搬送能力は、

・対象物
・比重
・粒径
・含水率
・搬送距離
・ホース構成
・コンプレッサー能力

などによって変化します。

吸引回収から搬送まで行える

空気搬送機は、

「材料を運ぶ」

だけでなく、

「その場から吸引して回収する」

こともできます。

例えば、

堆積したブラスト材を吸引

ホースで搬送

分別設備へ投入

という使い方ができます。

搬送地点を変更しやすい

ホースを移動することで、

「複数の場所から材料を回収する」

という運用も可能です。

作業地点が毎回変わる現場では大きなメリットになります。

空気搬送機のデメリット

圧縮空気などの動力が必要

ジェクターの場合はコンプレッサーが必要です。

必要なエアー量は機種によって異なるため、既設コンプレッサーを使用する場合も能力を確認する必要があります。

対象物によって搬送能力が変わる

空気搬送では、

・粒径
・比重
・水分
付着
・搬送距離

などによって能力が変化します。

そのため、単純に「○t/h」という数値だけで設備を選ぶことはできません。

摩耗性材料ではホース等の対策が必要

ブラスト材や砂などを高速で搬送すると、ホースや排出部が摩耗する場合があります。

対象物によっては耐摩耗仕様を検討します。

空気搬送機とスクリューコンベアの違い① 搬送方法

スクリューコンベアは、

スクリューを回転

材料を機械的に押す

搬送

という方式です。

一方、空気搬送機は、

空気の流れ

材料を吸引

ホース・配管内を搬送

という方式です。

この搬送原理の違いによって、得意な現場も変わります。

違い② 搬送ルート

スクリューコンベアは基本的に固定ルートです。

例えば、

A地点

B地点

を毎日大量に搬送する用途に向いています。

一方、空気搬送機ではホースを利用できるため、

A地点

C地点

あるいは、

B地点

C地点

というように、作業場所を変更しやすい特徴があります。

違い③ 長距離・高低差

長距離や大きな高低差がある現場では、設備方式の違いが大きくなります。

スクリューコンベアの場合、搬送距離に応じて設備そのものを延長する必要があります。

一方、空気搬送ではホース・配管を延長して搬送ルートを構成できます。

特に、

・設備上部
・地下
・別棟
・船倉
・複雑なプラント設備内

などでは空気搬送方式が有効な場合があります。

違い④ 大量連続搬送

大量の材料を、

「毎日同じ場所から同じ場所へ連続して運ぶ」

用途では、スクリューコンベアが適しているケースがあります。

例えば、生産ライン内で一定量の粉体を24時間搬送するような用途です。

空気搬送機にも連続搬送用途はありますが、

「固定ルートで大量連続搬送する」

ことだけが目的であれば、スクリューコンベアなど他方式も含めて比較する必要があります。

違い⑤ 粉じん対策

スクリューコンベアも密閉構造にすることで粉じん対策が可能です。

一方、材料の投入・排出部分では粉じんが発生する場合があります。

空気搬送では、粉体・粒体をホースや配管内で搬送できるため、開放状態で材料を運ぶ工程を減らせます。

ただし、排出時には材料と空気を分離する必要があるため、微粉体では集粉設備などが必要になる場合があります。

違い⑥ メンテナンス

スクリューコンベアには、

・スクリュー羽根
・軸
・軸受
・モーター
・減速機

などの機械部品があります。

対象物や使用頻度によっては、これらの点検・交換が必要になります。

一方、ジェクター本体にはモーターや回転機構などの駆動部がありません。

ただし、

・ホース
・ノズル
・排出部
・接続部

などについては、対象物に応じた点検が必要です。

特に摩耗性材料を扱う場合は、ホースや排出部の摩耗確認が重要です。

違い⑦ 設置スペース

スクリューコンベアは搬送区間に設備を設置する必要があります。

そのため、

「搬送経路そのものに設備を置けるか」

が重要です。

空気搬送では、本体を作業地点から離して配置し、ホースだけを搬送ルートに通すこともできます。

設備周辺が狭い現場では、この違いが設備選定に大きく影響します。

空気搬送機とスクリューコンベアの比較表

比較項目空気搬送機スクリューコンベア
搬送方式空気流スクリュー回転
固定ルート搬送
搬送ルート変更
吸引回収
長距離搬送
高低差への対応△〜○
大量連続搬送
狭所からの回収
設備清掃用途
機械的駆動部少ないあり

※実際の適否は対象物・搬送量・距離・設備仕様などによって異なります。

スクリューコンベアが向いている現場

例えば、

・搬送ルートが固定されている
・大量の材料を連続搬送する
・設備間の距離が比較的短い
・定量的に材料を次工程へ供給したい
・常設ラインとして使用する

といった現場です。

空気搬送機が向いている現場

例えば、

・搬送地点が複数ある
・作業場所が変わる
・長距離搬送したい
・高所や地下へ搬送したい
・堆積物を直接吸引したい
・車両や大型設備が入れない
・設備清掃と搬送を同時に行いたい

といった現場です。

両方を組み合わせる方法もある

空気搬送機とスクリューコンベアは、必ずしもどちらか一方だけを選ぶ必要はありません。

例えば、

ジェクター

ホッパー

スクリューコンベア

製造設備

という構成も考えられます。

この場合、

作業場所からホッパーまで
→ 空気搬送

ホッパーから製造ライン
→ スクリューコンベア

と、それぞれの得意分野を使い分けます。

既設スクリューコンベアを残したまま、その前工程の人力搬送だけをジェクターへ置き換える方法も検討できます。

既設設備を残したままジェクターを追加する

例えば現在、

フレコン

作業員が材料を運搬

スクリューコンベアへ投入

という作業をしている場合、

フレコン

ジェクターで吸引・搬送

既設スクリューコンベア

という構成に変更できる場合があります。

つまり、

「スクリューコンベアをジェクターへ交換する」

だけではなく、

「スクリューコンベアの前後工程をジェクターで省力化する」

という考え方もできます。

空気搬送機「ジェクター」

ジェクターは、圧縮空気を動力として粉体・粒体を吸引・搬送する空気搬送機です。

ホースを利用して、

・回収
・搬送
・投入
・排出
・散布

などに使用できます。

本体にモーターや回転機構などの駆動部を持たないシンプルな構造も特徴です。

→ 空気搬送機「ジェクター」の詳しい情報はこちら

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導入前に実際の対象物で確認する

空気搬送機とスクリューコンベアのどちらが適しているかは、

・対象物
・粒径
・比重
・含水率
・必要搬送量
・搬送距離
・高低差
・作業頻度
・搬送ルート

などによって異なります。

特に空気搬送機の場合、実際の対象物を使用して搬送性を確認する方法があります。

エコ・ワークでは、ジェクターによる搬送テストについてご相談いただけます。

「現在スクリューコンベアを使っているが別工程を省力化したい」

「既設設備を残しながら人力搬送を減らしたい」

「ジェクターで現在の材料を搬送できるか確認したい」

といった場合も、現場条件をお聞かせください。

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よくある質問

空気搬送機とスクリューコンベアはどちらが優れていますか?

一律に優劣は決められません。

固定ルートで大量に連続搬送する場合はスクリューコンベアが適するケースがあります。

一方、搬送ルートの変更、長距離・高低差、吸引回収などでは空気搬送が適する場合があります。

スクリューコンベアを空気搬送機へ交換できますか?

現場条件によります。

必ずしも既存設備を撤去する必要はなく、既設スクリューコンベアの前後工程へ空気搬送機を追加する方法もあります。

どちらがメンテナンスしやすいですか?

設備構造や対象物によって異なります。

スクリューコンベアにはスクリュー、軸受、モーターなどの機械部品があります。

ジェクター本体には回転駆動部がありませんが、ホースや排出部などの点検は必要です。

摩耗性のある材料はどちらが向いていますか?

材料や搬送条件によって異なります。

どちらの方式でも摩耗対策が必要になる場合があります。

空気搬送では、ホースやエルボ、排出部などの摩耗を考慮します。

長距離搬送なら空気搬送の方がいいですか?

長距離・複雑なルートでは空気搬送が有効なケースがあります。

ただし、必要搬送量や対象物によっては別方式が適する場合もあるため、距離だけで判断することはおすすめできません。

導入前に搬送テストできますか?

ジェクターについては、実際の対象物を使用した搬送テストをご相談いただけます。

対象物や搬送距離などを確認して、適した機種・設備構成を検討します。

まとめ

空気搬送機とスクリューコンベアは、どちらも粉体・粒体の搬送に使用できますが、得意な用途が異なります。

スクリューコンベアは、

・固定ルート
・連続搬送
・大量搬送
・常設ライン

などに向いています。

一方、空気搬送機は、

・吸引回収
・搬送ルート変更
・長距離搬送
・高所・地下への搬送
・狭所からの回収

などで有効な場合があります。

設備選定では、

「どちらの設備の性能が高いか」

ではなく、

「自社の作業にどちらの方式が合っているか」

で判断することが重要です。

また、

空気搬送機

スクリューコンベア

のように、両方を組み合わせる方法もあります。

エコ・ワークでは、既存設備を活かした設備改善も含め、対象物や搬送距離、必要能力に応じた設備構成をご提案しています。

実際の対象物を使用したジェクターの搬送テストについてもご相談いただけます。

設備導入をご検討の方へ

ジェクターの導入に
補助金を活用できる可能性があります

人手不足や作業負担の軽減を目的とした設備導入では、 中小企業省力化投資補助金などを活用できる場合があります。 必要に応じて、見積書・製品仕様・導入効果など、 申請に必要となる設備関連資料の作成をお手伝いします。

※補助対象となるかどうかは、導入内容や事業計画、公募要件等によって異なります。

粉体・粒体の回収・搬送でお困りではありませんか?

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現場条件に応じた最適な機器選定や運用方法について、お気軽にご相談ください。