バキューム車と空気搬送機を徹底比較|設備価格だけでは見えない運用コストとは?

粉体や粒体の回収作業では、

「必要なときにバキューム車を手配する」

という方法と、

「空気搬送機を自社設備として導入する」

という方法があります。

設備を比較するとき、

「どちらの吸引力が高いのか?」

「設備価格はいくらなのか?」

という点に目が向きがちです。

しかし、実際のコストを考える場合は設備本体だけでは判断できません。

例えば、

・作業のたびに発生する外注費
・車両の手配
・オペレーター
・現場までの移動・輸送
・作業人数
・作業時間
・設備停止時間
・社内教育
・メンテナンス
・年間の作業回数

などを含めて比較する必要があります。

年に1回だけ行う作業であれば、バキューム車などを必要なときだけ手配する方が合理的な場合があります。

一方、

「毎月同じ粉体回収作業が発生する」

「毎回バキューム車を手配している」

「業者のスケジュールに合わせなければならない」

「人力作業を減らしたい」

といった現場では、自社で空気搬送設備を保有することで運用方法を見直せる可能性があります。

この記事では、バキューム車と空気搬送機を、単純な設備性能ではなく「長期的な運用コスト」という視点から比較します。

バキューム車とは?

バキューム車は、真空ポンプなどを利用して対象物を吸引し、車両に搭載されたタンクへ回収する設備です。

特に、

・汚泥
・液体
・スラリー
・排水槽内の堆積物

などの回収で大きな強みがあります。

吸引した対象物を車両タンクへ回収し、そのまま現場外へ搬出できる点も特徴です。

自社で設備を保有しなくても、専門業者へ作業を依頼できるため、単発作業や低頻度作業では非常に合理的な方法です。

空気搬送機とは?

空気搬送機は、空気の流れを利用して粉体・粒体を吸引し、ホースや配管内を通して別の場所へ搬送する設備です。

エコ・ワークが取り扱う「ジェクター」は、コンプレッサーから供給される圧縮空気を動力として、

・吸引
・搬送
・投入
・排出

などを行います。

粉体・粒体の回収だけでなく、



ジェクター

ホース搬送

フレコン

あるいは、

設備内部

ジェクター

別設備

といった工程を構成できます。

今回重要なのは「設備性能」ではなく「運用方法」

バキューム車と空気搬送機について、

「どちらの方が優れているか」

だけを比較することにはあまり意味がありません。

用途そのものが異なるからです。

今回考えたいのは、

「現在行っている回収作業を、どのような運用方法にすれば合理的か」

という視点です。

特に定期的な粉体・粒体回収では、

外注を継続する

のか、

自社設備を導入して内製化する

のかによって、数年間の総コストは変わる可能性があります。

設備価格だけでは判断できない理由

設備導入を検討するとき、

「本体価格○万円」

という数字だけで判断してしまうことがあります。

しかし、実際には設備を使用するためにさまざまな費用が発生します。

バキューム車で考えたいコスト

バキューム車を外注する場合は、例えば、

・作業料金
・車両費
・オペレーター
・現場までの移動
・対象物の運搬
・処分費
・待機時間
・追加作業

などがコストに関係します。

実際の料金体系は業者や作業条件によって異なります。

空気搬送機で考えたいコスト

自社で空気搬送設備を使用する場合は、

・設備導入費
・コンプレッサー
・ホース
・周辺設備
・圧縮空気
・消耗品
・メンテナンス
・自社作業員

などが関係します。

つまり、

バキューム車=毎回費用が発生する運用

空気搬送機=導入時の投資+自社運用費

という違いがあります。

年間コストで比較する

設備投資を判断する場合は、

「1回いくらか」

ではなく、

「年間いくらかかっているか」

を整理することが重要です。

例えば仮に、

1回の外注作業費
×
年間作業回数

を計算します。

1回の外注費をA円、

年間作業回数をB回

とすれば、

年間外注費

A × B

となります。

さらに、

・社内作業員の立会時間
・設備停止時間
・手配作業

なども含めると、実際のコストをより正確に把握できます。

5年間で考えると判断しやすい

設備導入では、1年間だけではなく複数年で比較する方法もあります。

例えば、

外注を続ける場合

年間外注費
×
5年間

設備を導入する場合

初期設備費

5年間の運用費

メンテナンス費

という形です。

もちろん、実際には作業量や設備更新などもあるため単純比較はできません。

ただし、

「現在の方法を5年間続けるといくらかかるか」

を一度計算するだけでも、設備投資を判断しやすくなります。

比較① 作業頻度

設備選定では、年間作業回数が非常に重要です。

作業頻度が低い場合

例えば、

・数年に1回
・年1回
・突発的な清掃

程度であれば、設備を購入するより外注の方が合理的な可能性があります。

作業頻度が高い場合

一方、

・毎月
・毎週
・定期的な設備清掃
・生産のたびに発生

などの場合は、外注費が積み上がります。

この場合は自社設備による内製化を比較する価値があります。

比較② オペレーター・人員

バキューム車を専門業者へ依頼する場合、車両とオペレーターをセットで手配するケースがあります。

これは、

「自社で専門設備を操作する必要がない」

という大きなメリットです。

一方、毎回専門業者の作業日程に依存することになります。

自社の空気搬送設備であれば、基本操作を社内で習得することで、自社スタッフによる運用を検討できます。

元記事でも、少人数で運用できるか、自社スタッフで対応できるか、基本操作を習得しやすいかを重要な設備選定項目として挙げています。

ただし、安全管理や現場条件によって必要人数は異なります。

比較③ 業者手配・日程調整

外注では、

回収作業が必要になる

業者へ連絡

日程調整

車両手配

作業

という流れになります。

定期作業なら予定を組みやすいですが、突発的な回収作業では希望日時に業者を確保できない場合もあります。

一方、自社設備なら、

「設備を止めたタイミングで回収する」

「生産の空き時間に清掃する」

など、自社の工程に合わせやすくなります。

比較④ 設備停止時間

運用コストで見落とされやすいのが設備停止時間です。

例えば、

「粉体を回収しないと次の工程を始められない」

現場では、清掃時間そのものが生産停止時間になります。

その場合、

1時間の作業費

だけでなく、

1時間設備を停止することで発生する損失

も含めて考える必要があります。

設備停止による影響が大きい現場では、

「必要なときにすぐ作業できる」

こと自体に経済的な価値があります。

比較⑤ 現場までの移動・輸送

バキューム車を使用する場合は、車両を現場へ配置する必要があります。

そのため、

・現場までの移動
・車両進入経路
・駐車・作業スペース
・道路条件

なども運用条件になります。

一方、空気搬送機の場合は、本体を離れた場所へ設置し、ホースを作業地点へ延長できる場合があります。

工場内部や船倉、高所、地下設備などでは、この違いが作業性やコストに影響することがあります。

比較⑥ 回収後の運搬

ここはバキューム車の大きな強みです。

バキューム車では、

吸引

車両タンクへ回収

そのまま搬出

できます。

つまり、

「回収物を現場外へ持ち出す」

ことまで含めて1台で行えるケースがあります。

一方、空気搬送機では、

・フレコン
ホッパー
・別設備
・吸引車

などへ排出します。

そのため、

「廃棄物を吸ってそのまま処分場所へ持っていく」

のであれば、バキューム車の方が合理的な場合があります。

比較⑦ 回収物を再利用する場合

粉体や粒体を廃棄せず再利用する場合は、考え方が変わります。

例えばブラスト材では、

回収

集粉

分別

再利用

という工程があります。

この場合は、材料を車両タンクへ入れるより、

「回収した材料をそのまま次工程へ送る」

方が合理的な場合があります。

空気搬送機は、排出先を分別機やフレコンなどに設定できるため、こうした工程と組み合わせることができます。

比較⑧ 維持・メンテナンス

バキューム車を外注する場合、車両そのものの維持管理は基本的にサービス提供側が行います。

これは外注の大きなメリットです。

自社設備の場合は、

・ホース
・接続部
摩耗箇所
・周辺設備

などを自社で管理する必要があります。

そのため、

「メンテナンスの手間を持ちたくない」

のであれば外注が向くケースもあります。

バキューム車と空気搬送機の運用比較

比較項目空気搬送機バキューム車を外注
初期投資必要基本的に不要
作業ごとの外注費抑えやすい発生
オペレーター手配自社運用可能な場合あり必要
日程自由度○〜△
車両進入不要な構成も可能基本的に必要
回収後の車両搬出
再利用工程への接続
自社メンテナンス必要基本的に不要
低頻度作業
高頻度作業◎になり得る費用が積み上がる

※実際のコスト・適否は対象物、作業条件、地域、設備構成などによって異なります。

バキューム車を利用した方が合理的なケース

例えば、

・作業回数が非常に少ない
・大量の液体や汚泥を回収する
・回収物をそのまま現場外へ搬出する
・設備を自社で保有したくない
・設備メンテナンスを行いたくない
・専門業者へ作業全体を任せたい

といった場合です。

このようなケースでは、無理に自社設備を購入する必要はありません。

空気搬送機の自社導入を検討する価値があるケース

一方、

・同じ粉体回収作業を繰り返している
・毎回バキューム車を手配している
・外注費が年間で大きくなっている
・業者手配を待ちたくない
・大型車両が作業場所へ入れない
・人力運搬を減らしたい
・回収した材料を再利用したい
・別設備へ直接搬送したい

といった現場では、自社設備との比較をおすすめします。

「外注か購入か」だけで考える必要はない

実際には、

バキューム車

空気搬送機

の完全な二択にする必要はありません。

例えば、

日常的な粉体清掃

自社の空気搬送機

大量の汚泥回収

専門業者のバキューム車

大規模定修

外注

突発的な粉体こぼれ

自社設備

という使い分けもできます。

この方法なら、専門業者の強みを残しながら、日常的な外注費を抑えられる可能性があります。

バキューム車とジェクターを組み合わせる方法もある

さらに、両設備を組み合わせる方法もあります。

例えば、

車両が入れない作業地点

ジェクターで吸引

長距離搬送

離れた場所の吸引車へ排出

車両で搬出

という構成です。

これなら、

ジェクター
→ 作業地点からの回収・搬送

バキューム車
→ 回収後の車両搬出

というように、それぞれの得意分野を活かせます。

自社の年間コストを一度計算してみる

現在バキューム車などを定期的に利用している場合は、次の項目を書き出してみることをおすすめします。

・1回あたりの外注費
・年間作業回数
・社内立会人数
・立会時間
・設備停止時間
・手配にかかる工数

そして、

年間外注費

社内人件費

設備停止による影響

を確認します。

これを3年・5年単位で考えると、

「設備を導入する価値があるか」

を判断しやすくなります。

空気搬送機「ジェクター」

エコ・ワークが取り扱うジェクターは、コンプレッサーから供給される圧縮空気を利用して粉体・粒体を吸引・搬送する設備です。

本体にモーターや回転機構などの駆動部を持たないシンプルな構造となっています。

これまで、

木質ペレット
PKS
・ブラスト材
焼却灰
フライアッシュ
パーライト
溶接砂
セラミックボール
・土砂

などの回収・搬送に使用されています。

→ 空気搬送機「ジェクター」の詳しい情報はこちら

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導入前に実際の対象物で確認する

設備投資では、

「導入したが思ったような能力が出なかった」

という状況は避ける必要があります。

粉体・粒体は、

・粒径
・比重
・含水率
・搬送距離
・高低差

などによって搬送性が変化します。

そのため、実際の対象物を使用したテストが有効です。

エコ・ワークでは、ジェクターによる搬送テストについてご相談いただけます。

「現在のバキューム車作業を置き換えられるか」

だけではなく、

「どの工程ならジェクターへ置き換えられるか」

という部分的な改善についてもご相談いただけます。

短期間の使用についても相談できる

「いきなり購入するのは判断しにくい」

という場合もあります。

使用期間や機種、時期などによりますが、

・特定の現場で使用したい
・一定期間だけ使いたい
・導入前に現場運用を確認したい

といった短期間の使用についてもご相談を承っています。

「レンタル設備ありき」ではなく、現在の作業条件に合う方法を検討します。

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よくある質問

バキューム車と空気搬送機はどちらが安いですか?

作業条件によって異なります。

作業頻度が少ない場合はバキューム車などの外注が合理的なケースがあります。

一方、同じ作業を繰り返している場合は、自社設備を導入した方が長期的なコストを抑えられる可能性があります。

年間何回利用すれば設備購入の方が得ですか?

一律には決められません。

1回あたりの外注費、作業時間、作業人数、必要設備などによって異なります。

年間コストと3〜5年間の総コストで比較する方法がおすすめです。

バキューム車の代わりにジェクターを使えますか?

すべての用途を置き換えられるわけではありません。

液体や高含水率の汚泥、大量回収後の車両搬出などではバキューム車が適する場合があります。

粉体・粒体の回収・搬送や、車両が入れない場所からの回収ではジェクターが適するケースがあります。

バキューム車とジェクターを一緒に使用できますか?

現場条件によって可能です。

ジェクターで離れた作業地点から材料を搬送し、吸引車などへ排出する構成も考えられます。

自社でジェクターを運用できますか?

対象物や現場条件、安全管理などによりますが、基本操作を習得した自社スタッフによる運用を検討できます。

購入前に搬送テストできますか?

実際の対象物を使用したジェクターの搬送テストについてご相談いただけます。

搬送可否や能力だけでなく、現在の外注作業のどの工程を置き換えられるかも含めて検討します。

まとめ

バキューム車と空気搬送機の比較では、

「設備価格」

「吸引能力」

だけで判断することはできません。

長期的な設備選定では、

・年間作業回数
・外注費
・オペレーター
・輸送・移動
・作業人数
・設備停止時間
・教育
・メンテナンス
・回収後の処理

まで含めて考える必要があります。

バキューム車は、

・低頻度作業
・液体や汚泥
・大量回収
・回収後の車両搬出

などで非常に合理的な設備です。

一方、空気搬送機を自社導入すると、

・定期的な粉体回収
・必要なタイミングでの作業
・車両が入れない場所からの回収
・別設備への直接搬送
・外注依存の低減

などにつながる可能性があります。

また、両設備を組み合わせたり、

「日常作業は自社、特殊作業は外注」

と使い分ける方法もあります。

重要なのは、

「バキューム車をやめるべきか」

ではなく、

「現在の作業のどこまでを自社設備化すると合理的か」

を考えることです。

エコ・ワークでは、現在の回収方法、年間作業回数、対象物、搬送距離などを確認したうえで、ジェクターを活用した設備改善をご提案しています。

実際の対象物を使用した搬送テストについてもご相談いただけます。

設備導入をご検討の方へ

ジェクターの導入に
補助金を活用できる可能性があります

人手不足や作業負担の軽減を目的とした設備導入では、 中小企業省力化投資補助金などを活用できる場合があります。 必要に応じて、見積書・製品仕様・導入効果など、 申請に必要となる設備関連資料の作成をお手伝いします。

※補助対象となるかどうかは、導入内容や事業計画、公募要件等によって異なります。

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現場条件に応じた最適な機器選定や運用方法について、お気軽にご相談ください。