この記事でわかること
- 船舶修繕でブラスト材回収が工程へ影響する理由
- ブラスト終了後すぐに塗装へ移れない原因
- 人力による清掃・回収に時間がかかる工程
- ジェクターでブラスト材を吸引・搬送する方法
- 船底・ドック・足場から回収する方法
- 中間フレコンやフォークリフト搬送を減らす考え方
- 回収から分別までを連続化する方法
- 回収作業の省力化効果を人時で考える方法
- 工程短縮効果を確認するポイント
- 導入前に確認したい回収量・作業時間・現場条件
はじめに
船舶の修繕・塗装工事では、
船体洗浄
↓
付着物除去
↓
ブラスト処理
↓
清掃・回収
↓
塗装
など、複数の工程が連続して進みます。
この中で見落とされやすいのが、
ブラスト処理後の清掃・回収工程
です。
ブラストそのものが予定どおり終わっていても、
船底やドック床面
↓
使用済みブラスト材が大量に残る
足場
↓
塗膜・ブラスト材が残る
という状態なら、次の工程へすぐに移れない場合があります。
つまり、
ブラスト作業
↓
完了
でも、
清掃
↓
未完了
であれば、全体工程としてはまだ完了していません。
現在、
ほうき
↓
スコップ
↓
フレコン
↓
フォークリフト搬送
などによってブラスト材を回収している場合には、この清掃工程そのものが工期へ影響している可能性があります。
空気搬送機「ジェクター」を利用すれば、
使用済みブラスト材
↓
吸引ホース
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
回収・分別場所
と、回収と搬送を連続して行うことができます。
本記事では、ジェクターを活用して船舶ブラスト後の清掃・回収を効率化し、船舶修繕工程全体を改善する考え方について解説します。
船舶修繕では「次工程へ移れる状態」にすることが重要
船舶修繕では、一つの作業だけを早く終わらせても十分ではありません。
例えば、
ブラスト
↓
予定どおり終了
していても、
床面
↓
使用済み研掃材
足場
↓
塗膜・サビ
が残っていれば、次工程の準備ができない場合があります。
ブラスト終了=工程終了ではない
実際には、
ブラスト
↓
ブラスト材回収
↓
清掃
↓
次工程
までが一つの流れです。
回収工程がボトルネックになる可能性
例えば、
ブラスト
↓
6時間
清掃・回収
↓
4時間
なら、
作業全体では10時間
必要です。
ブラスト設備だけ高速化しても限界がある
仮にブラスト時間を、
6時間
↓
5時間
へ短縮しても、
清掃
↓
4時間
なら、全体では9時間です。
清掃工程にも改善余地がある
一方、
清掃・回収
↓
4時間
↓
2時間
へ短縮できれば、
工事全体の時間も大きく変わる可能性があります。
現在のブラスト材回収工程を書き出す
例えば、
ブラスト材
↓
床へ落下
↓
ほうきで集める
↓
スコップですくう
↓
フレコンへ入れる
↓
満杯になったら交換
↓
フォークリフト搬送
↓
回収・分別場所
という工程です。
実は多くの作業が含まれている
単純に、
「ブラスト材を回収している」
だけではありません。
実際には、
- 集める
- すくう
- 持ち上げる
- 容器へ入れる
- 容器を交換する
- 運ぶ
- 再び設備へ投入する
という複数工程があります。
ジェクターなら回収と搬送をまとめられる
ジェクターは、圧縮空気を利用して粉体・粒体などを吸引・搬送する設備です。
ブラスト材についても条件に応じて、
ブラスト材
↓
吸引
↓
搬送
↓
排出
を連続して行えます。
基本的な設備構成
例えば、
ドック床面
↓
吸引ホース
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
回収場所
です。
「集める・運ぶ」を一つの工程に近づける
従来、
床
↓
ほうき
↓
スコップ
↓
フレコン
↓
フォークリフト
だったものを、
床
↓
吸引ホース
↓
ジェクター
↓
回収先
とできます。
スコップによる持ち上げ作業を減らせる
大量のブラスト材では、
すくう
↓
持ち上げる
↓
入れる
を何度も繰り返します。
ジェクターなら、吸引ホースによる回収へ置き換えられる可能性があります。
フレコンへの中間投入を減らせる場合もある
例えば最終的な処理設備まで直接送れる場合、
ドック床面
↓
フレコン
↓
分別設備
ではなく、
ドック床面
↓
ジェクター
↓
分別設備
とできます。
フォークリフトによる中間搬送も減らせる
フレコンを作業地点から別の場所へ移している場合には、
その距離をホース搬送へ変更できる可能性があります。
船底・ドック内での活用
ドック床面へ大量にブラスト材が落ちている場合、
ジェクターを回収物の近くへ配置します。
吸引側は短くする
ジェクターでは、
吸引側5m程度を推奨
しています。
現場によっては10m程度で使用されるケースもあります。
長距離は排出側で送る
例えば、
ブラスト材
↓
吸引3m
↓
ジェクター
↓
排出ホース70m
↓
回収設備
という構成です。
条件によって排出側200m程度
ジェクターでは条件によって、
排出側200m程度
の搬送が可能なケースがあります。
ドック内から遠い回収場所でも検討
例えば、
回収地点
↓
100m先
↓
分別設備
という場合でも、空気搬送を検討できます。
高低差にも対応できる場合がある
船舶修繕では、
ドック底
↓
地上
足場
↓
地上
など、高低差が発生します。
条件によって高さ100m程度
ジェクターでは条件によって、
高さ100m程度
の搬送が可能なケースがあります。
足場上の回収にも活用
例えば、
足場上
↓
ブラスト材
↓
容器
↓
地上へ下ろす
としている場合です。
ホースで地上へ送る
これを、
足場
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
地上回収設備
とできる可能性があります。
容器の上げ下げが減る
従来、
満杯容器
↓
地上へ
空容器
↓
足場へ
という往復が必要です。
ホース搬送に置き換えることで、この工程を減らせる可能性があります。
清掃工程を人時で考える
省力化効果を考えるときには、
「何時間かかったか」
だけでなく、
何人×何時間だったか
を見ることが重要です。
例えば6人で4時間
6人
×
4時間
=
24人時
です。
ジェクター導入後に3人で3時間なら?
3人
×
3時間
=
9人時
になります。
15人時の差
この場合、
24人時
↓
9人時
なので、
15人時
の削減です。
※実際の効果は現場条件によって異なります。
作業人数だけでなく停止時間も見る
例えばブラスト材回収が終わるまで、
塗装班
↓
待機
となる場合です。
後工程の待ち時間もコスト
例えば、
清掃が2時間遅れる
↓
次工程10名が待つ
なら、
清掃作業だけの人件費ではなく、
後工程への影響
も考える必要があります。
工程全体で見ると省力化効果が大きくなる場合がある
ジェクター導入によって、
回収
↓
2時間短縮
できた場合、
次工程
↓
2時間早く開始
できる可能性があります。
船舶修繕では工期そのものが重要になるケースも
船舶修繕では、
設備利用期間
ドック利用期間
工程日数
などが重要になる場合があります。
そのため、単なる人件費削減だけではなく、
工程短縮
という観点でも回収作業を見直す価値があります。
回収から分別まで直接つなぐ
使用済みブラスト材を再利用する場合には、
回収後に分別工程があります。
従来
ブラスト材
↓
フレコン
↓
フォークリフト
↓
分別設備
↓
投入
です。
改善案
ブラスト材
↓
ジェクター
↓
分別設備
です。
中間工程を減らせる
例えば、
- フレコン充填
- フレコン交換
- フォークリフト搬送
- 分別設備への再投入
を減らせる可能性があります。
ジェクトル等による分別
ブラスト材を再利用する場合には、対象物の状態に応じて分別設備を組み合わせます。
例えば、
ジェクター
↓
搬送
↓
ジェクトル等
↓
分別
という構成です。
ジェクロンによる集粉
使用済みブラスト材には、
細かな粉じん
が含まれる場合があります。
そこで、
集粉機「ジェクロン」
を組み合わせる方法があります。
回収・搬送・集粉・分別を連続化
例えば、
船底
↓
ジェクター
↓
搬送
↓
ジェクロン
↓
集粉
↓
分別設備
↓
再利用材
という工程を検討できます。
工程短縮では「積み替え」を減らすことが重要
時間がかかるのは、
搬送そのもの
だけではありません。
容器を変えるたびに作業が発生
例えば、
床
↓
バケツ
バケツ
↓
フレコン
フレコン
↓
分別設備
という工程です。
資材を何回触っているかを見る
同じブラスト材を、
①ほうきで集める
②スコップですくう
③フレコンへ入れる
④フォークリフトで運ぶ
⑤分別設備へ投入
と何度も扱っています。
直接搬送なら触る回数を減らせる
床面
↓
吸引
↓
分別設備
とできれば、途中工程を大きく減らせる場合があります。
清掃人員の配置も改善できる可能性
例えば現在、
ほうき担当
スコップ担当
フレコン担当
フォークリフト担当
など複数人が必要な場合です。
ホース回収中心へ
ジェクターを導入すると、
吸引ホース操作
↓
ブラスト材回収
を中心にできる可能性があります。
人員を別工程へ回せる
省力化によって余裕ができれば、
次工程の準備
別エリアの作業
などへ人員を回せる可能性があります。
「人手不足対策」としても
船舶修繕現場でも、
熟練者不足
作業員不足
などによって、必要人員を確保しにくい場合があります。
単純作業を機械化
例えば、
大量のブラスト材を何度もスコップですくう
といった作業をジェクターへ置き換えることで、人員をより必要な作業へ配置しやすくなります。
作業負担の軽減
ブラスト材回収では、
- 腰を曲げる
- スコップを入れる
- 重量物を持ち上げる
- 容器を運ぶ
という動作を繰り返す場合があります。
ホース操作中心へ変更できる可能性
ジェクターでは、
吸引ホース
↓
回収物へ移動
する作業が中心になります。
ブラスト材に異物が混ざる場合
実際の船舶ブラスト後には、
ブラスト材だけ
ではなく、
- 塗膜
- サビ
- スケール
- ワイヤ
- 付着物
などが混ざる場合があります。
大きな異物は事前除去
例えば、
長いワイヤ
大きな塗膜片
大きなスケール
などは、ホース閉塞の原因になる可能性があります。
人+ジェクターの役割分担
例えば、
人
↓
大物異物除去
ジェクター
↓
大量のブラスト材回収
とします。
人をゼロにすることが目的ではない
重要なのは、
人が得意な判断作業と、機械が得意な大量搬送を分けること
です。
清掃完了までの時間を計測してみる
設備改善を検討するなら、まず現在の作業を測ることをおすすめします。
例えば記録する内容
- ブラスト終了時刻
- 清掃開始時刻
- 清掃終了時刻
- 作業人数
- 回収量
- フレコン数
- フォークリフト回数
などです。
数字にすると改善ポイントが見える
例えば、
清掃4時間
6人
フレコン20袋
フォークリフト10往復
なら、省力化すべき工程が見えてきます。
1回だけでなく複数現場を見る
船舶サイズ
使用ブラスト材
施工面積
によって回収量は変わります。
複数案件の平均を見ると、設備投資効果を判断しやすくなります。
年間作業時間へ換算
例えば、
1現場
↓
清掃24人時
年間30現場
なら、
720人時
です。
一定割合を削減できれば大きな効果
例えば30%削減なら、
216人時
の削減になります。
※あくまで計算例です。
外注費との比較も重要
現在、
ブラスト材回収
↓
外注
している場合には、
年間外注費
と設備保有コストを比較できます。
バキューム車費用との比較も
現場ごとにバキューム車を手配している場合、
- 車両費
- オペレーター費
- 回収時間
- 待機費
- 配置条件
なども比較します。
ジェクターが有利になりやすい現場
例えば、
- 年間使用回数が多い
- 船舶以外の現場でも使える
- 長距離搬送が多い
- 高低差がある
- 車両アクセスが悪い
- 分別設備へ直接送りたい
場合です。
一方、バキューム車が向く場合もある
例えば、
非常に大量
↓
一時的に回収
車両
↓
すぐ横へ配置可能
回収後
↓
そのまま搬出
なら、バキューム車が合理的な場合があります。
人力が合理的な場合もある
回収量が非常に少なければ、
機械準備時間
↓
人力作業時間より長い
こともあります。
工程改善では使い分けが重要
つまり、
ジェクターを使えば必ず工期短縮できる
というわけではありません。
現在のボトルネックを見る
例えば、
清掃
↓
時間がかかる
なら改善対象です。
一方、
清掃
↓
30分
塗装準備
↓
5時間
なら、まず別工程を改善すべきかもしれません。
「どこが工期を止めているか?」を見る
工程改善では、
作業時間
+
待ち時間
を確認します。
ジェクター導入前に確認したいポイント① 回収量
例えば、
1現場500kg
5t
20t
などです。
ポイント② 現在の作業人数
何人で清掃しているか。
ポイント③ 現在の清掃時間
ブラスト終了から清掃完了まで何時間か。
ポイント④ 次工程
清掃後に何を行うか。
ポイント⑤ 回収方法
ほうき
スコップ
フレコン
バキューム車
などです。
ポイント⑥ 搬送先
- 廃棄場所
- 分別設備
- 再利用設備
などです。
ポイント⑦ 水平距離
回収場所から最終地点までの距離です。
ポイント⑧ 高低差
ドック底部・足場などからの高低差です。
ポイント⑨ 混入物
- 塗膜
- サビ
- ワイヤ
- スケール
- 付着物
などです。
ポイント⑩ 圧縮空気
ジェクターは圧縮空気を使用します。
- 可搬式コンプレッサー
- 据置型コンプレッサー
- 条件を満たした既設エアー
を利用できます。
ブラスト用コンプレッサーの活用も検討
ブラスト作業終了後に、
コンプレッサー
↓
ジェクター
へ切り替える方法もあります。
同時使用する場合には空気量を確認
ブラスト設備
+
ジェクター
を同時に動かす場合には、両設備に必要な空気量を確保する必要があります。
実物テストで回収時間を比較
ジェクター導入前には、実際の使用済みブラスト材を使ったテストが有効です。
「吸えるか」だけでなく「何分で処理できるか」
工期短縮を目的とするなら、
搬送可否
だけでは不十分です。
処理能力を測る
例えば、
1t
↓
何分
という形で確認します。
現在の人力作業と比較
現在、
1t
↓
3人で60分
ジェクター
↓
1tを何分
という比較です。
混合物でも確認
実際には、
ブラスト材
+
塗膜
+
サビ
などの状態で作業します。
そのため、実際の回収状態に近いサンプルで確認します。
搬送先まで含めてテスト
例えば、
吸引
↓
30m搬送
↓
分別設備
までテストすれば、実際の工程に近い判断ができます。
現場写真・作業動画でも初期検討可能
例えば、
- ブラスト材の堆積状態
- 現在の清掃作業
- フレコン配置
- ドック構造
- 分別設備位置
などの写真があると検討しやすくなります。
作業動画は特に有効
例えば5~10分程度の作業を撮影すると、
- どの工程に時間がかかるか
- 人が何度移動しているか
- 何度資材を持ち替えているか
を確認できます。
「工期を短くしたい」という相談でも構わない
ジェクターの機種を決めていただく必要はありません。
例えば、
「ブラスト後の清掃に半日かかる」
「塗装班が清掃待ちになる」
「ブラスト材のフレコン運搬に人員を取られる」
「ドック内の回収作業を短縮したい」
という現在の課題から検討できます。
エコ・ワークでは工程全体からご提案
確認するのは、
ジェクターで吸えるか
だけではありません。
例えば、
ブラスト終了
↓
回収
↓
運搬
↓
分別
↓
次工程
という流れ全体を確認します。
必要に応じて関連設備も組み合わせる
例えば、
ジェクター
↓
回収・搬送
ジェクロン
↓
集粉
ジェクトル等
↓
分別
という構成です。
全国で運用方法もご案内
船舶修繕現場では、
- 本体設置場所
- ホースルート
- 高低差
- 大物異物の除去
- コンプレッサー配置
- 分別設備との接続
など、現場ごとに運用条件が異なります。
エコ・ワークでは機器の販売だけでなく、全国の現場でジェクターや関連設備の使い方・運用方法の指導も行っています。
まとめ
船舶ブラスト作業では、
ブラストそのものが終わっても、
使用済みブラスト材
↓
回収
↓
清掃
↓
搬出
が完了しなければ、次工程へ移れない場合があります。
そのため、
ブラスト材回収も船舶修繕工期を左右する一つの工程
として考えることが重要です。
現在、
ほうき
↓
スコップ
↓
フレコン
↓
フォークリフト
↓
分別設備
としている場合には、
ブラスト材
↓
吸引ホース
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
回収・分別設備
という工程を検討できます。
これによって、
- ほうきによる集積
- スコップ作業
- フレコンへの中間投入
- フレコン交換
- フォークリフトによる中間搬送
- 分別設備への再投入
などを減らせる可能性があります。
またジェクターでは条件によって、
排出側200m程度の長距離搬送、高さ100m程度の搬送
が可能なケースがあります。
そのため、
- ドック底部
- 船底周辺
- 足場上
- 離れた回収・分別設備
などをホースでつなげられる可能性があります。
さらに、ジェクロンや分別設備を組み合わせれば、
回収
↓
搬送
↓
集粉
↓
分別
までを連続化できる場合があります。
「ブラスト後の清掃に時間がかかっている」
「次工程がブラスト材回収待ちになっている」
「スコップ・フレコン作業を減らしたい」
「ドック内から分別設備まで直接搬送したい」
「船舶修繕全体の工期短縮につながる回収方法を検討したい」
という場合には、お気軽にエコ・ワークまでお問い合わせください。
現在の作業人数・清掃時間・回収量・搬送距離・次工程までの待ち時間などを確認し、必要に応じて実物テストも行いながら、ジェクターを活用した船舶ブラスト材回収工程の省力化・短縮方法をご提案いたします。
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