粉体搬送時の粉じんを減らすには?ジェクター+ジェクロンによる集粉・回収方法を解説

この記事でわかること

  • 粉体搬送時に粉じんが発生しやすい理由
  • 粉じんが発生しやすい工程
  • 搬送できるだけでは粉じん対策にならない理由
  • ジェクタージェクロンの役割
  • ジェクロンで搬送物と空気を分離する仕組み
  • 集塵フィルターと自動逆洗機能
  • 焼却灰・フライアッシュなどの回収方法
  • フレコンバッグへ回収するメリット
  • 粉じん対策設備を検討する際の確認ポイント

はじめに

工場やプラントで粉体を扱っていると、

「回収するときに粉じんが舞う」

ホッパーへ投入すると周囲が真っ白になる」

「搬送はできるが排出側で粉じんが出る」

「焼却灰をフレコンへ入れる作業を改善したい」

といった課題が発生することがあります。

特に、

  • 焼却灰
  • フライアッシュ
  • 微粉体
  • ブラスト材
  • 細かな砂状資材

などでは、

粉体を移動させるたびに粉じんが発生する

ことがあります。

そこで重要なのが、

「粉体をどう搬送するか」だけでなく、「搬送後の空気をどう処理して回収するか」まで考えること

です。

空気搬送機「ジェクター」で粉体を吸引・搬送し、集粉機「ジェクロン」で搬送物と空気を分離することで、

吸引 → 搬送 → 集粉 → 回収

まで一連の工程として構成できます。

本記事では、粉体搬送時に粉じんが発生する原因と、ジェクター+ジェクロンを活用した集粉・回収方法について解説します。


粉じんはなぜ発生する?

粉じんは、細かな粉体が空気中へ浮遊することで発生します。

粉体を扱う現場では、

  • 落とす
  • すくう
  • 移し替える
  • 投入する
  • 排出する

といった動作によって材料へ空気が巻き込まれます。

その結果、細かな粒子が周囲へ飛散します。


粉じんが発生しやすい工程① スコップ作業

例えば床面へ堆積した灰を、

スコップですくう

バケツへ投入

する作業です。

スコップで材料を動かすたびに、細かな粒子が舞い上がることがあります。


粉じんが発生しやすい工程② 容器への移し替え

例えば、

バケツ

台車

フレコンバッグ

のように何度も材料を移し替える場合です。

材料を落とすたびに粉体と空気が混ざるため、粉じん発生ポイントが増えます。


粉じんが発生しやすい工程③ 高い位置からの投入

粉体を高い位置から、

  • ホッパー
  • フレコン
  • 容器

へ投入すると、落下距離が大きくなります。

落下時に周囲の空気を巻き込み、細かな粉体が飛散しやすくなります。


粉じんが発生しやすい工程④ 空気搬送の排出側

空気搬送設備を導入した場合でも、注意したいのが搬送先です。

空気搬送では、

搬送物+空気

が一緒にホース内を移動します。

そのため排出ホースから材料をそのまま出すと、搬送空気によって粉体が舞う可能性があります。


「空気搬送にしたら粉じんがなくなる」とは限らない

空気搬送には、

材料をホース内部で移動させられる

というメリットがあります。

人が、

スコップ

バケツ

台車

と何度も積み替える工程を減らせるため、途中工程での飛散を抑えやすくなります。

しかし、

排出側で搬送空気を適切に処理しなければ、最後に粉じんが発生する

場合があります。

そのため、

吸引側と排出側の両方を考えること

が重要です。


まず粉じん発生ポイントを確認する

粉じん対策を考えるときには、

「工場全体に粉じんが多い」

と考えるのではなく、

どの工程で特に粉じんが出ているのか

を確認します。

例えば、

回収時

スコップですくったとき。

運搬時

容器からこぼれたとき。

投入時

フレコンやホッパーへ落としたとき。

空気搬送後

排出ホースから材料が出たとき。

というように分けます。


粉じん対策は「飛散した後」より「飛散させない工程」へ

粉じんが発生してから、

集塵設備で工場全体の空気を吸う

方法もあります。

一方、

粉体をできるだけ外気へ露出させずに搬送する

という考え方も重要です。

例えば、

床面の粉体

吸引ホース

ジェクター

排出ホース

ジェクロン

フレコンバッグ

とすれば、粉体を人が何度も積み替える工程を減らせます。


空気搬送機ジェクターとは?

ジェクターは圧縮空気を利用して、粉体・粒体を吸引・搬送する設備です。

基本的には、

搬送物

吸引ホース

ジェクター

排出ホース

搬送先

という構成です。


粉体をホース内部で移動できる

ジェクターを使用すると、

人が材料を持って歩く

のではなく、

材料そのものをホース内部で移動

させることができます。

例えば、

焼却灰

ジェクター

排出ホース50m

回収場所

という搬送が可能です。


ただし排出側の処理が重要

ジェクターから排出されるのは、

材料だけ

ではありません。

搬送に使用した空気も一緒に排出されます。

特に細かな粉体の場合には、

この搬送空気をどう処理するか

が粉じん対策の重要なポイントになります。


そこで集粉機ジェクロンを使用する

「ジェクロン」は、ジェクターから送られてきた、

搬送物+空気

を受け入れ、

  • 搬送物と空気を分離
  • 粉じんを集塵
  • 搬送物を回収

する設備です。


ジェクターとジェクロンの役割

ジェクター

吸引・搬送

ジェクロン

分離・集粉・回収

という役割です。

両方を組み合わせることで、

粉体を吸って終わりではなく、回収まで含めたシステム

を構成できます。


ジェクター+ジェクロンの基本構成

例えば、

粉体

吸引ホース

ジェクター

排出ホース

ジェクロン

フレコンバッグ

という構成です。

これによって、

①粉体を吸引

②ホースで搬送

③搬送物と空気を分離

④粉じんを捕集

⑤搬送物をフレコンへ回収

という流れになります。


ジェクロンはどうやって粉じんを抑える?

ジェクロン内部へ搬送物と空気が入ると、

搬送物は下部へ落下します。

一方、搬送空気は内部のフィルターを通ります。

そこで細かな粉じんを捕集し、空気をターボファンから排気します。


搬送物と空気を分けることが重要

イメージすると、

ジェクター

粉体+空気

がジェクロンへ入り、

ジェクロン内部で、

粉体 → 下へ

空気 → フィルターへ

と分かれます。

この仕組みによって、搬送した粉体を回収しながら搬送空気を処理できます。


ジェクロン内部を微負圧に調整

ジェクロンでは、内部を微負圧状態に調整しながら運転します。

インバーターによってターボファンの風量を調整し、ジェクターから送られてくる搬送空気を処理します。

そのため、

ジェクター・ジェクロン・搬送ホースを一つのシステムとして考える

ことが重要です。


集塵フィルターで微粉を捕集

ジェクロンには集塵フィルターが装備されています。

搬送空気がフィルターを通る際に、空気中に含まれる粉じんを捕集します。

特に、

  • 焼却灰
  • フライアッシュ
  • 微粉原料

などを扱う場合には、この集塵工程が重要になります。


フィルターには自動逆洗機能

粉じんを捕集し続ければ、フィルター表面へ粉体が付着します。

ジェクロンには、

パルスエアー式自動逆洗機能

があります。


逆洗でフィルターに付着した粉じんを落とす

逆洗では、パルス状の圧縮空気を利用してフィルターへ付着した粉じんを払い落とします。

これにより、作業中もフィルターを清掃しながら運転できます。

長時間の粉体回収では、

安定した集塵状態を維持する

うえで重要な機能です。


粉じん対策のメリット① 人力での積み替えを減らせる

例えば従来、

焼却灰をスコップで回収

バケツへ入れる

台車で運ぶ

フレコンへ投入

としていた場合です。

この工程では、材料を動かすたびに粉じんが発生する可能性があります。


吸引・搬送・回収までつなげる

ジェクター+ジェクロンなら、

焼却灰

吸引

ホース搬送

集粉

フレコン回収

という工程を検討できます。

材料を外気へ露出させる回数そのものを減らせます。


粉じん対策のメリット② 作業者が粉体を直接扱う時間を減らせる

人力作業では、

作業員が粉体のすぐ近くで、

  • すくう
  • 持ち上げる
  • 投入する

必要があります。

ジェクターを使用すれば、作業員は吸引ホースを操作することが中心になります。

そのため、

人が材料そのものを直接扱う工程を減らせる可能性

があります。


粉じん対策のメリット③ 回収場所を選べる

粉じんを発生させやすい回収作業では、

どこでフレコンバッグへ回収するか

も重要です。

例えば設備内部や狭い場所でフレコン交換を行うより、

広い場所まで搬送して回収する方が作業しやすいケースがあります。


長距離搬送を活用する

ジェクターでは条件によって、

排出側200m程度の長距離搬送

が可能なケースがあります。

例えば、

焼却炉内部

ジェクター

排出ホース100m

建屋外

ジェクロン

フレコン

という設備構成も検討できます。


吸引側は5m程度を推奨

ジェクターでは、吸引側を短くすることが基本です。

吸引側は5m程度を推奨しています。

現場によっては10m程度で使用しているケースもあります。

そのため、

粉体

吸引5m

ジェクター

排出100m

ジェクロン

と、

回収物の近くで吸い、長い距離は排出側で送る

構成を考えます。


粉じん対策のメリット④ フレコン回収まで一連の作業にできる

ジェクロンでは、回収物をフレコンバッグへ連続的に排出できます。

これにより、

「一度容器へ回収してから、別の場所で袋詰めする」

という中間工程を減らせる可能性があります。


活用例① 焼却灰・フライアッシュ

ジェクロンとの組み合わせを特に検討しやすい材料の一つが、

焼却灰・フライアッシュ

です。

細かな粉体では、

  • スコップ回収
  • 容器への投入
  • 袋詰め

の際に粉じんが発生しやすくなります。


回収から袋詰めまでつなげる

例えば、

焼却設備内部

ジェクター

排出ホース

ジェクロン

フレコンバッグ

という構成です。

エコ・ワークでは焼却灰やフライアッシュのフレコン回収にも対応しています。


活用例② ブラスト材

ブラスト材の回収でも、

  • 微細な粉じん
  • 使用済み塗膜
  • 細かな破砕物

などが混ざることがあります。

材料を搬送するだけでなく、集粉を組み合わせることで作業環境改善につなげられる場合があります。


活用例③ 工場内の粉体清掃

製造工程で、

  • 床面
  • コンベア下
  • 設備周辺

へ粉体が堆積する場合です。

例えば毎日、

スコップで清掃

袋へ投入

している場合には、材料を動かすたびに粉じんが発生します。


清掃そのものを吸引作業へ変える

ジェクターを使えば、

堆積粉体

吸引ホース

ジェクター

ジェクロン

という方法を検討できます。

清掃工程そのものを、

すくう作業から吸引する作業へ

変えることで、省力化と粉じん対策を同時に検討できます。


活用例④ 定修工事

焼却炉・ボイラー・各種プラントの定期修繕では、大量の粉体や灰を短期間で回収することがあります。

定修では限られた停止期間内に作業する必要があるため、

  • 回収速度
  • 作業人数
  • 粉じん
  • フレコン搬出

まで含めて作業計画を考える必要があります。


集粉設備は「粉じんが多いから付ける」だけではない

ジェクロンの役割は、

作業場所の空気をただ吸うこと

だけではありません。

ジェクターから送られてくる、

搬送物と搬送空気を処理し、最終回収へつなげる

ことにあります。

この点が一般的な局所集塵用途とは異なるポイントです。


集じん機と空気搬送機の違い

設備選定では、

「集じん機があれば粉体を運べる?」

と考えることもあります。

基本的には、

空気搬送機ジェクター

粉体・粒体そのものを吸引して搬送。

集粉機ジェクロン

搬送されてきた粉体と空気を分離・回収。

という役割です。


両方を組み合わせるから意味がある現場もある

例えば、

焼却灰を50m先へ移動したい

のであれば、

ジェクロンだけではなく、ジェクターによる搬送が必要です。

逆に、

ジェクターで50m搬送できても、

排出側の粉じんが問題になるのであれば、ジェクロンとの組み合わせを検討します。


JC400とJC900

ジェクロンには、

JC400

と、

JC900

があります。


JC400

JC400はコンパクトなタイプで、対応ジェクターは、

  • JT19
  • JT38

です。

比較的設置スペースが限られる現場などで検討できます。


JC900

JC900は、

  • JT19
  • JT38
  • JT50
  • JT75

などに対応します。

複数のジェクターを使用する場合や、大量回収を行うケースにも対応できます。


機種は粉じん量だけで決めない

ジェクロンの機種選定では、

  • 使用するジェクター
  • 搬送物
  • 搬送量
  • 集粉条件
  • 設置スペース

などを確認します。

「粉じんが多いからJC900」

と単純に決めるわけではありません。


粉じん対策設備を検討するときの確認事項① 搬送物

まず確認したいのは、

何を回収したいか

です。

例えば、

  • 焼却灰
  • フライアッシュ
  • ブラスト材
  • その他の粉体

などです。

材料によって、

  • 粒径
  • 比重
  • 水分
  • 摩耗
  • 粉じん量

が異なります。


確認事項② 現在どこで粉じんが発生しているか

例えば、

  • 回収時
  • 運搬時
  • 排出時
  • フレコン充填時

のどこなのかを確認します。

粉じん発生ポイントによって改善方法も異なります。


確認事項③ 必要な搬送量

「粉じんを減らしたい」

だけでは設備能力を決められません。

例えば、

1時間で500kg

と、

1時間で5t

では必要な構成が変わります。

そのため、

どの程度の時間で何kg・何t処理したいか

を確認します。


確認事項④ 搬送距離・高低差

ジェクターからジェクロンまでの、

  • 水平距離
  • 高低差
  • 曲がり

などを確認します。

ジェクターでは条件によって高さ100m程度の搬送が可能なケースもありますが、実際の能力は搬送物や搬送ルートなどによって変わります。


確認事項⑤ 圧縮空気

ジェクターは圧縮空気によって作動します。

圧縮空気は、

を利用できます。

工場内エアーを使用する場合には、

  • 圧力
  • 空気量
  • 配管径
  • 取り出し口

などを確認します。


確認事項⑥ ジェクロンの設置場所

ジェクロンをどこへ置くかも重要です。

例えば、

  • フレコン交換ができる
  • フォークリフトが入れる
  • 電源を確保できる
  • 圧縮空気を供給できる

場所を検討します。


回収後の物流まで考える

フレコンへ回収したあと、

満杯のフレコンをどう搬出するか

まで考えます。

例えば狭い設備内部より、建屋外のフォークリフトが入れる場所へジェクロンを置いた方が合理的な場合があります。


粉じん対策では現場全体を見ることが重要

設備導入では、

「集じん機を1台付ければ解決」

とは限りません。

例えば、

吸引側では粉じんが出ない

搬送中も問題ない

フレコン交換時に大量に粉じんが出る

ということもあります。

そのため、

回収開始から最終搬出までの作業工程全体

を見ることが重要です。


現場写真だけでも相談できる

例えば、

  • 搬送したい材料
  • 現在の清掃作業
  • 粉じんが発生している場所
  • 搬送先
  • フレコン設置候補場所

の写真があれば、初期検討の材料になります。

詳細な設備図面がなくても、分かる範囲からご相談いただけます。


必要に応じてデモで確認

粉体は材料によって性状が大きく異なります。

そのため、

  • 本当に吸引できるか
  • 必要な搬送量が出るか
  • ジェクロンで安定して回収できるか
  • 粉じん状況がどう変わるか

を事前に確認した方がよい場合があります。

エコ・ワークでは、現場条件や搬送物を確認したうえで、ジェクター・ジェクロンのデモにも対応しています。


全国で運用方法もサポート

粉じん対策では、

機器を選ぶことだけではなく、

現場でどう使うか

も重要です。

例えば、

  • ジェクターをどこへ置くか
  • 吸引ホースをどう操作するか
  • 排出ホースをどう通すか
  • ジェクロンをどこへ設置するか
  • フレコン交換をどう行うか

によって作業性は変わります。

エコ・ワークでは、機器の販売だけでなく、全国の現場で使い方や運用方法の指導も行っています。


「粉じんが多いけれど何を入れればいいか分からない」でも相談できる

例えば、

「焼却灰をスコップで回収すると真っ白になる」

「ジェクターで搬送したいが排出側の粉じんが心配」

「フレコンへ入れるときに粉体が舞う」

「今の集じん設備と組み合わせられるか知りたい」

といった段階でも構いません。


まとめ

粉体搬送時の粉じんを減らすためには、

粉体をどのように吸引するかだけでなく、搬送先で搬送物と空気をどのように分離・回収するか

まで考えることが重要です。

空気搬送機「ジェクター」と集粉機「ジェクロン」を組み合わせることで、

吸引

搬送

集粉

フレコン回収

まで一連の工程として構成できます。

ジェクロンには、

  • 集塵フィルター
  • インバーターによる風量制御
  • パルスエアー式自動逆洗機能

があり、搬送物と空気を分離しながら回収します。

特に、

  • 焼却灰
  • フライアッシュ
  • ブラスト材
  • 工場内の堆積粉体

などの回収では、搬送と集粉を合わせて検討することで、作業工程と粉じん対策の両方を改善できる可能性があります。

「粉体を回収すると粉じんが舞ってしまう」

「ジェクターで吸引した後の排出方法に困っている」

「フレコン回収時の粉じんを減らしたい」

「ジェクロンを使える現場か確認したい」

「JC400とJC900のどちらが合うか分からない」

という場合には、お気軽にエコ・ワークまでお問い合わせください。

現在の粉じん発生状況・搬送物・搬送距離・回収方法を確認し、吸引・搬送から集粉・フレコン回収まで現場に合わせた設備構成をご提案いたします。


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