工場の粉体・粒体清掃を省力化するには?毎日の床清掃・回収作業を減らす方法

この記事でわかること

  • 工場の粉体・粒体清掃にどれくらい人手が使われているか確認する方法
  • 毎日の短時間清掃でも年間では大きな工数になる理由
  • ほうき・ちりとり・スコップによる人力清掃の課題
  • ジェクターを使って粉体・粒体を吸引回収する方法
  • 回収後の袋詰め・台車運搬まで省力化する考え方
  • 複数設備・複数箇所の清掃を効率化する方法
  • 床へ落ちる前に粉体を回収する発生源対策
  • 設備下・壁際・狭所での活用方法
  • 省力化効果を「人時」で比較する方法
  • 導入前に実際の対象物で搬送テストする重要性

はじめに

粉体・粒体を扱う工場では、

「毎日、設備周辺をほうきで掃除している」

「床へこぼれた原料を作業終了後に回収している」

「複数の設備を順番に清掃している」

「集めた粉体を袋へ入れて廃材置場まで運んでいる」

といった作業が日常的に行われていることがあります。

1回の清掃時間だけを見ると、

10分
20分
30分

程度かもしれません。

そのため、

「設備化するほどの作業ではない」

と思われることもあります。

しかし、

毎日
複数設備
複数人

で繰り返している場合には、年間で見ると大きな作業時間になっている可能性があります。

例えば、

清掃60分/日

年間250日

なら、

250時間/年

です。

さらに2人で作業しているなら、

500人時/年

になります。

こうした繰り返し作業では、

「1回あたりの作業時間」ではなく、

「年間でどれだけ人が清掃・回収・運搬に使われているか」

を見ることが重要です。

空気搬送機「ジェクター」を利用すれば、

床面の粉体・粒体

吸引ホース

ジェクター

排出ホース

回収場所

と、対象物を吸引しながら離れた場所へ搬送できます。

これによって、

  • ほうきで集める
  • ちりとり・スコップですくう
  • 袋へ入れる
  • 台車へ載せる
  • 回収場所まで運ぶ

といった一連の工程を減らせる可能性があります。

本記事では、工場で毎日繰り返されている粉体・粒体の床清掃を省力化する考え方について解説します。


工場清掃は「少しずつ発生する作業」だから見落とされやすい

製造設備の改善では、

製造時間
設備稼働率
生産量

などが注目されやすくなります。

一方、

清掃
回収
廃材運搬

などの付帯作業は、一つひとつが短時間なため改善対象になりにくいことがあります。

例えば、設備1台あたりの清掃時間が10分だったとします。

1台だけなら、それほど大きな作業には見えません。

しかし20台なら、

10分×20台=200分

つまり、

3時間20分

になります。

さらに年間250日行えば、

200分×250日=50,000分

約833時間/年

になります。

※あくまで省力化効果を考えるための計算例です。

2人で作業している場合には、約1,666人時です。

このように清掃作業を評価する場合には、

「何分かかっているか」

だけではなく、

「何人×何時間かかっているか」

という人時で考えることが重要です。


床清掃では「掃く」以外にも多くの作業が発生している

例えば、

設備周辺

粉体・粒体がこぼれる

ほうきで一箇所へ集める

ちりとり・スコップですくう

袋へ入れる

台車へ載せる

回収場所まで運ぶ

という工程です。

一言で「床清掃」といっても、

①集める
②すくう
③袋へ入れる
④袋を交換する
⑤台車へ積む
⑥運ぶ
⑦回収場所へ降ろす

という複数の作業が含まれています。

例えば、

床清掃:20分
袋詰め:10分
台車運搬:15分

なら、

合計45分

です。

「清掃20分」だけを見ていると、改善できる工数を小さく見積もってしまう可能性があります。


ジェクターで「回収+搬送」を一つの工程へ

ジェクターは圧縮空気を利用して粉体・粒体などを吸引・搬送する空気搬送機です。

基本的には、

対象物

吸引ホース

ジェクター

排出ホース・配管

回収先

という流れになります。

例えば床へこぼれた材料を、



ほうき

一箇所へ集める

のではなく、



吸引ホース

と直接回収します。

さらに吸引した対象物はジェクターから排出側へ搬送されるため、

吸引

袋へ回収

人が運ぶ

のではなく、

吸引

回収場所まで搬送

という方法を検討できます。


毎日の設備周辺清掃を省力化

例えば現在、

設備

床へ粉体がこぼれる

作業終了後にほうきで清掃

袋へ回収

という工程があるとします。

ジェクターを使用する場合には、

設備周辺

吸引ホース

ジェクター

回収場所

という方法を検討できます。

複数設備がある場合には、作業員が吸引ホースを持って設備周辺を順番に回収していく方法も考えられます。


複数設備を巡回清掃している場合

例えば、

午前:設備A・B・C

午後:設備D・E・F

と清掃している工場です。

製造作業とは別に、

「最後に30分掃除する」

という工程が毎日のルーティンになっている場合もあります。

30分×250日なら、

125時間/年

です。

3人で行っていれば、

375人時/年

になります。

清掃作業を省力化できれば、

  • 設備点検
  • 生産準備
  • 品質管理
  • メンテナンス
  • その他の付加価値作業

へ人員を振り向けられる可能性があります。

省力化は、単純に人を減らすことだけが目的ではありません。

人手不足の工場では、

「限られた人員を、より重要な工程へ配置する」

という意味でも重要です。


回収場所が遠い場合は「運搬」も改善対象

例えば、

製造設備

床清掃



100m先の廃材置場

という現場です。

1往復10分として、

1日5往復

なら、

50分/日

です。

年間250日なら、

約208時間

になります。

ジェクターを使用できれば、

床面

吸引

ジェクター

排出ホース・配管

回収場所

という方法を検討できます。

つまり、

人+台車+回収袋

を移動させる代わりに、

対象物をホース・配管内部で搬送する

という考え方です。


長距離・高所への搬送にも対応できるケース

ジェクターでは対象物・搬送条件によって、

排出側200m程度

の長距離搬送が可能なケースがあります。

また条件によって、

高さ100m程度

の搬送が可能なケースもあります。

そのため、

製造設備

離れた回収設備

地下

地上の回収設備

1階

上階

などへの搬送も検討できます。

ただし実際の搬送能力は、

  • 粒径
  • 嵩密度
  • 比重
  • 含水率
  • 付着
  • 搬送量
  • ホース・配管径
  • 曲がり
  • 水平距離
  • 高低差

などによって変わります。


設備下・壁際・狭所まで清掃

粉体・粒体は床の広い場所だけではなく、

  • 設備下
  • 壁際
  • 架台周辺
  • 配管下
  • 設備脚周辺

などへ入り込むことがあります。

こうした場所では、

ほうきが届かない

長いブラシでかき出す

改めて回収する

といった作業になる場合があります。

ジェクターでは、

吸引ホース

設備下・狭所

ジェクター

と、ホースを対象物まで届かせる方法を検討できます。

人が設備下へ入り込むのではなく、

「ホースを入れて回収する」

という考え方です。


「清掃を速くする」だけでなく「清掃そのものを減らす」

毎回同じ設備から材料が床へ落ちているのであれば、

床清掃を速くする

だけでは根本的な改善にならない可能性があります。

例えば、

現在:

設備排出口

材料



人が清掃

となっている場合です。

これを、

設備排出口

ジェクター

回収先

とできないか検討します。

つまり、

「床へ落ちてから効率よく回収する」

だけではなく、

「そもそも床へ落とさない」

という改善です。


袋・フレコンからの投入工程も見直せる可能性

例えば、

袋・フレコン

ホッパーへ投入

一部が床へこぼれる

清掃

という工程です。

対象物や設備条件によっては、

原料

ジェクター

ホッパー・設備

という空気搬送を検討できます。

そのため、床面清掃の改善を考える場合には、

①なぜ床へこぼれるのか

②発生源から直接回収・搬送できないか

③残ったものをどう清掃するか

という順番で考えることも重要です。


発生源回収+清掃回収

例えば、

通常時

設備からジェクターで直接回収

突発的なこぼれ

吸引ホースで床清掃

という組み合わせも検討できます。

毎日発生する材料については発生源で回収し、設備トラブルやメンテナンス時などに発生したものを吸引ホースで清掃する考え方です。


省力化効果を「現在」と「改善後」で比較する

例えば現在、

ほうき清掃:30分
袋詰め:15分
台車運搬:15分

合計60分/日

とします。

2人で行っている場合、

2人時/日

です。

年間250日なら、

500人時/年

になります。

仮に改善後、

吸引・搬送作業

1人30分

となれば、

0.5人時/日

です。

年間では、

125人時

となります。

差は、

500人時-125人時=375人時/年

です。

※あくまで省力化効果を考えるための計算例であり、ジェクター導入による実際の削減効果を示すものではありません。


人件費だけでなく設備停止時間も見る

清掃のために製造設備を停止している場合には、

清掃時間の短縮

設備停止時間の短縮

につながる可能性があります。

例えば、

清掃60分

30分

になれば、

30分早く製造工程へ戻れる可能性があります。

工場によっては、

人件費削減

よりも、

設備稼働時間の増加

の方が大きなメリットになることもあります。


現在の清掃作業を一度計測してみる

省力化を検討する場合には、まず現在の清掃工程を計測してみることをおすすめします。

例えば、

  • 清掃道具の準備
  • 床面清掃
  • 設備下清掃
  • 袋詰め
  • 片付け
  • 回収物運搬

です。

例えば、

道具準備:5分
床清掃:10分
設備下:10分
袋詰め:5分
運搬:10分

なら、

合計40分

です。

この場合、

「床を掃く時間」

だけではなく、

設備下清掃+運搬

にも大きな改善余地があることが分かります。


ジェクターの特徴

ジェクターは、圧縮空気を利用して対象物を吸引・搬送します。

モーターなどの駆動部を持たないシンプルな構造で、

回収

搬送

を一連の工程として行えることが特徴です。

例えば、

床面

ジェクター

離れた回収場所

という使い方ができます。

既設の圧縮空気設備がある場合には、

  • 必要圧力
  • 必要空気量
  • 配管径

などを確認し、利用可能か検討します。

工場エアーの能力が不足する場合には、可搬式コンプレッサー等を利用する方法もあります。


粉体・粒体によっては注意が必要

床清掃で扱う対象物はさまざまです。

ジェクターの使用可否を検討する際には、対象物の状態を確認する必要があります。

粒径・比重

細かな粉体と重量のある粒体では、必要な搬送条件が異なります。

水分

湿った材料では、

などが発生する可能性があります。

固結

床へ長期間堆積して固くなっている場合には、吸引前に対象物を崩す必要があるケースがあります。

異物

床面には、

  • ビニール
  • 金属片
  • ボルト
  • その他の異物

などが混ざる場合があります。

大きな異物だけを事前に取り除き、

粉体・粒体

ジェクター

大きな異物

人力

と役割分担する方法も考えられます。


粉じん・静電気・安全性も確認

対象物によっては、

  • 可燃性粉じん
  • 静電気
  • 有害性
  • 反応性

などを確認する必要があります。

物理的にジェクターで搬送できることと、

その対象物・使用環境で安全に使用できること

は別の問題です。

対象物や現場条件を確認したうえで使用可否を判断する必要があります。


産業用掃除機とどちらがよい?

床面清掃では、産業用掃除機が適する場合もあります。

例えば、

  • 回収量が少ない
  • 清掃範囲が狭い
  • 回収場所が近い
  • 本体容器へ溜めればよい

といった場合です。

一方、ジェクターは、

  • 回収量が多い
  • 清掃箇所が多い
  • 設備下・狭所から回収する
  • 回収場所が遠い
  • 袋詰めを減らしたい
  • 回収後そのまま搬送したい

といった現場で活用できる可能性があります。

どちらが優れているということではなく、

現在の作業条件に対して最も合理的な設備を選ぶ

ことが重要です。


実物による搬送テストを推奨

導入前には、実際の床清掃で回収している対象物を使用した搬送テストをおすすめします。

例えば新品の原料では、

乾燥

サラサラ

でも、

実際の床面では、

湿気

異物

固結

などによって状態が変化している場合があります。

そのため、可能であれば実際の清掃対象物を使って確認します。


テストで確認するポイント

  • 安定して吸引できるか
  • 必要な回収速度が出るか
  • ホースへ付着しないか
  • 閉塞しないか
  • 異物が問題にならないか
  • 必要距離を搬送できるか
  • 排出状態
  • 集粉設備との組み合わせ

などです。


人力作業との比較も可能

例えば、

人力

100kgを60分

3人

なら、

3人時

です。

ジェクターによるテストで、

100kg

1人で何分

と比較すれば、実際の省力化効果を検討しやすくなります。


現場写真・動画も参考になります

お問い合わせ時には、

  • 床面の堆積状態
  • 設備周辺
  • 設備下
  • 現在の清掃方法
  • 回収場所までのルート

などが分かる写真・動画があると、より具体的に検討できます。


問い合わせ時にあるとよい情報

対象物

何の粉体・粒体か。

回収量

1日・1回あたりどの程度か。

清掃頻度

毎日、毎シフト、週数回など。

作業人数

何人で行っているか。

作業時間

準備・清掃・袋詰め・運搬を含めてどの程度か。

清掃箇所数

何台・何箇所あるか。

水分・付着性

乾燥しているか、湿っているか、固着しているか。

異物

他のものが混ざるか。

搬送距離

回収先まで何mか。

高低差

上方向・下方向への搬送があるか。

圧縮空気

既設コンプレッサーの有無。


「毎日の清掃に時間を取られている」からご相談いただけます

例えば、

「毎日2人で1時間、床を掃除している」

「設備20台の周囲を巡回清掃している」

「清掃後の袋運搬まで含めると時間がかかる」

「設備下の清掃をもっと短時間にしたい」

「回収した粉体をそのまま廃材置場まで送りたい」

「床へ落ちる前に直接回収できないか」

という段階からでも構いません。


関連動画

実際のジェクターによる吸引・回収・搬送の様子については、以下の動画も参考にしてください。

関連動画①

関連動画②

関連動画③

実際の搬送状態を見ることで、

「自社で床へこぼれている材料にも使えそうか」

「現在人力で行っている回収作業を置き換えられそうか」

といった活用イメージを持ちやすくなります。

対象物や搬送条件によって能力は変わるため、動画と同じ結果を保証するものではありません。実際の対象物については搬送テストで確認することをおすすめします。


空気搬送機「ジェクター」の詳細

ジェクターの機種・構造・搬送能力・活用事例については製品ページでも紹介しています。

→ 空気搬送機「ジェクター」の詳細はこちら

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まとめ

工場の粉体・粒体清掃では、1回の作業時間だけを見ると、

「それほど大きな作業ではない」

と思われる場合があります。

しかし、

毎日
複数設備
複数人

で繰り返していれば、年間では大きな工数になります。

例えば、

2人
×
1時間/日
×
250日

なら、

500人時/年

です。

さらに床面清掃では、

  • ほうきで集める
  • ちりとり・スコップですくう
  • 袋へ入れる
  • 袋を交換する
  • 台車へ載せる
  • 回収場所まで運ぶ

といった作業が発生しています。

空気搬送機「ジェクター」を使用すれば、

床面

吸引ホース

ジェクター

排出ホース

回収場所

と、

「粉体・粒体の回収と搬送を一連の工程として行う」

方法を検討できます。

これによって、

  • 床面清掃
  • 設備下・狭所清掃
  • 袋詰め
  • 台車運搬
  • 中間容器への移し替え

などを減らせる可能性があります。

さらに毎回同じ場所から粉体・粒体が落ちている場合には、

設備

ジェクター

回収先

と、

「そもそも床へ落とさない工程」

を検討することも重要です。

ジェクターでは条件によって、

排出側200m程度の長距離搬送、高さ100m程度の搬送

が可能なケースがあります。

一方、実際の搬送可否・能力は、

  • 対象物
  • 粒径
  • 嵩密度・比重
  • 水分
  • 付着性
  • 固結
  • 異物
  • 搬送量
  • 搬送距離
  • 高低差
  • ホース・配管径

などによって変わります。

そのため、

「粉体だから吸える」

と判断するのではなく、実際の床清掃で回収している対象物を使った搬送テストをおすすめします。

「毎日の床清掃を省力化したい」

「清掃作業に年間どれくらい人手を使っているか見直したい」

「複数設備の粉体回収を効率化したい」

「袋詰め・台車運搬までまとめて減らしたい」

「設備から床へ落ちる前に直接回収したい」

という場合には、お気軽にエコ・ワークまでお問い合わせください。

現在の清掃人数・作業時間・清掃頻度・対象物・回収量・搬送距離などを確認し、必要に応じて実物による搬送テストも行いながら、ジェクターを活用した現場に適した清掃・回収・搬送方法をご提案いたします。


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