この記事でわかること
- 工場内で軽量廃材の回収場所が分散する問題
- 複数の加工設備から出る廃材を集約する考え方
- ジェクターで軽量物を長距離搬送する方法
- 上階や高所の回収設備へ送る方法
- 発泡スチロールくずなどへの活用
- 廃材箱・袋・台車運搬を減らす方法
- 建屋外の回収設備まで直接送る考え方
- ジェクターの吸引側・排出側の基本的な考え方
- 軽量物でも形状やサイズの確認が必要な理由
- 搬送テストで確認したいポイント
はじめに
複数の加工設備がある工場では、
設備A
↓
廃材箱
設備B
↓
廃材箱
設備C
↓
廃材箱
というように、各設備の近くへ個別の回収容器を設置していることがあります。
対象物は、
- 発泡スチロール加工くず
- 軽量な樹脂廃材
- 木質系の細かなカス
- 軽量な端材
- 製造工程から発生する副産物
などです。
一つ一つは軽いため、人が回収すること自体は難しくないかもしれません。
しかし、
各設備を回る
↓
袋を交換する
↓
台車へ載せる
↓
廃材置場まで運ぶ
という作業を毎日繰り返していると、工場全体では大きな作業量になります。
そこで検討できるのが、
各設備で発生した軽量廃材をジェクターによって一定の回収場所まで搬送し、回収場所を集約する方法
です。
例えば、
加工設備
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
建屋端の大型回収容器
という構成です。
ジェクターでは条件によって排出側で長距離・高所搬送が可能なため、廃材回収場所を必ずしも発生源のすぐ横へ設置する必要はありません。
本記事では、工場内に分散している軽量廃材の回収場所を集約する方法について解説します。
なぜ廃材回収場所が分散する?
工場では、加工設備ごとに廃材が発生します。
例えば、
加工機A
↓
発泡スチロールくず
加工機B
↓
樹脂くず
加工機C
↓
軽量副産物
という状態です。
一番簡単なのは設備の横へ箱を置くこと
廃材発生場所へ、
箱
袋
コンテナ
などを置けば、簡単に回収できます。
そのため導入当初は、
設備横
↓
廃材箱
という配置になりやすくなります。
設備が増えるほど回収ポイントも増える
例えば、
加工設備3台
↓
廃材箱3か所
加工設備10台
↓
廃材箱10か所
となります。
すると廃材処理担当者は、工場内の複数箇所を回らなければなりません。
廃材回収は「巡回作業」になりやすい
例えば、
設備A
↓
袋交換
設備B
↓
袋交換
設備C
↓
袋交換
↓
台車で回収場所へ
という作業です。
1か所あたりは短時間でも積み重なる
例えば、
1か所5分
×
10か所
なら、
1回の回収巡回だけで50分
になります。
これを1日複数回行えば、かなりの作業時間になります。
軽量廃材では回収回数が増えやすい
特に発泡スチロールなどは、
重量は軽い
↓
体積が大きい
ため、容器が重量より先に満杯になることがあります。
「まだ軽いのに満杯」
例えば、
廃材箱
↓
重量は数kg
↓
しかし容積は満杯
となれば交換が必要です。
そのため、かさばる軽量廃材ほど回収頻度が増えることがあります。
回収場所を集約するという考え方
そこで、
各設備
↓
個別の小型回収容器
ではなく、
工場内の一定の場所へ廃材を送る
方法を検討します。
ジェクターによる軽量物搬送
ジェクターは圧縮空気を利用して資材を吸引・搬送する空気搬送機です。
粉体・粒体だけでなく、条件によって軽量物・中軽量物も搬送できます。
例えば発泡スチロール加工くず
加工設備
↓
発泡スチロールくず
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
共通回収場所
という構成です。
各設備の近くへ大型回収設備を置く必要がない
ジェクターで搬送できれば、
加工設備横
↓
大型コンテナ
を置くのではなく、
工場の端
↓
大型回収設備
へ送ることができます。
メリット① 回収場所を一か所へ集約
例えば現在、
5ライン
↓
5個の廃材箱
なら、
共通回収場所
↓
大型容器1か所
へ集約できる可能性があります。
廃材管理がしやすくなる
回収場所がまとまれば、
- 回収量確認
- 容器交換
- 搬出
- 廃材処理
を一か所で管理しやすくなります。
メリット② 廃材回収の巡回を減らせる
設備ごとに、
袋がいっぱいになっていないか
確認する必要がある場合があります。
回収先を集約できれば、確認ポイントを減らせる可能性があります。
メリット③ 台車運搬を減らせる
現在、
設備A
↓
袋
↓
台車
設備B
↓
袋
↓
台車
としている場合です。
ジェクターで直接送ることができれば、人が廃材を運ぶ距離を減らせます。
メリット④ 工場内の通路を整理しやすい
加工設備横に、
- 廃材袋
- 箱
- 台車
などを置いている場合、通路周辺のスペースを使用します。
回収容器を減らせる可能性
廃材を離れた場所へ直接送れれば、設備周辺の回収容器を小さくしたり、なくしたりできる可能性があります。
メリット⑤ 廃材処理工程の近くへ送れる
廃材を最終的に、
- 減容
- 圧縮
- 分別
- 保管
- 搬出
する場合です。
処理設備の近くへ直接搬送
例えば、
加工ライン
↓
ジェクター
↓
減容設備
とできれば、
回収
↓
運搬
↓
減容設備へ投入
という中間作業を減らせる可能性があります。
発泡スチロールでは特に相性を検討しやすい
発泡スチロールは、
軽い
↓
かさばる
ため、回収後に減容処理を行うケースがあります。
現在の工程
例えば、
加工設備
↓
発泡スチロールくず
↓
袋
↓
台車
↓
減容機
です。
改善案
加工設備
↓
ジェクター
↓
搬送ホース
↓
減容設備周辺
とできないか検討します。
建屋外へ廃材を送ることも検討できる
工場内部に廃材を保管すると、
作業スペースを使う
場合があります。
そこで、
工場内部
↓
ジェクター
↓
建屋外の回収設備
という構成も考えられます。
例えば建屋外の大型コンテナ
加工ライン
↓
軽量廃材
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
建屋外
↓
大型回収容器
です。
搬出作業をしやすい場所へ集約
トラックや回収業者がアクセスしやすい位置へ回収場所を設定できれば、その後の搬出も行いやすくなる可能性があります。
ジェクターでは排出側を長く取る
ジェクターの基本的な考え方は、
吸引側を短くし、長い距離は排出側で搬送する
ことです。
吸引側は5m程度を推奨
ジェクターでは、吸引側5m程度を推奨しています。
現場によっては10m程度で使用するケースもあります。
加工設備の近くへ本体を配置
例えば、
加工設備
↓
吸引2m
↓
ジェクター
とします。
その後50m先まで搬送
ジェクター
↓
排出ホース50m
↓
共通回収場所
という構成です。
条件によって排出側200m程度
ジェクターでは条件によって、
排出側200m程度
の搬送が可能なケースがあります。
そのため、
工場の端から端
建屋内から建屋外
などの搬送も検討できます。
高所へ集約する方法もある
廃材回収設備が上階にある場合や、
回収サイロ
↓
高所
へ投入したい場合があります。
ジェクターでは条件によって、
高さ100m程度
の搬送が可能なケースもあります。
例えば上階の回収サイロ
加工ライン
↓
ジェクター
↓
上方向
↓
回収サイロ
という構成です。
回収設備を空いている場所へ配置しやすい
工場レイアウト上、
加工設備の近く
↓
スペースがない
場合でも、
離れた場所
↓
回収設備を設置
できる可能性があります。
200m・100mはすべての資材で保証される数値ではない
ここは重要です。
ジェクターで条件によって、
排出側200m程度
高さ100m程度
の搬送が可能なケースがありますが、
軽量物なら必ずその距離を搬送できるという意味ではありません。
実際の能力は搬送物で変わる
確認するのは、
- 重量
- 比重
- サイズ
- 形状
- 発生量
- ホース径
- 曲がり
- 水平距離
- 高低差
- 圧縮空気条件
などです。
特に軽量物は形状が重要
例えば同じ100gでも、
細かな粒状物
と、
大きな薄い破片
では搬送状態が異なります。
大きな面積の資材はホース内で引っ掛かる可能性
例えば、
板状
シート状
大きな不定形
などです。
長いものにも注意
例えば、
- 細長い端材
- フィルム片
- 長い木片
などは、ホース内部で絡む可能性があります。
回収集約では「最大サイズ」を確認する
日常的な廃材は小さくても、
時々大きな端材が混入
する場合があります。
その大きなものが閉塞原因になる可能性があります。
対策として分別する方法もある
例えば、
小さな軽量廃材
↓
ジェクター
大きな端材
↓
別回収
とする方法です。
複数ラインを1台のジェクターで回収できる?
運用方法によっては検討できます。
例えば、
ラインA
↓
一定時間回収
ラインB
↓
一定時間回収
と、ジェクターを移動して使用する方法です。
常時同時回収とは別
複数設備から同時に連続して廃材が発生する場合には、設備構成が複雑になります。
必要な処理量や運転方法を確認する必要があります。
廃材発生量を確認する
例えば、
ラインA
↓
10kg/h
ラインB
↓
20kg/h
ラインC
↓
5kg/h
などです。
重量だけでなく体積を見る
軽量廃材の場合、
kg/h
だけでなく、
袋何袋分/h
などの情報も参考になります。
ピーク時の発生量を見る
例えば通常は少量でも、
加工終了時
↓
一気に大量排出
する場合があります。
瞬間的な発生量も確認します。
回収先の容量も重要
搬送できても、
回収容器
↓
すぐ満杯
では省力化効果が小さくなります。
大型回収設備を利用する
例えば、
小型袋10個
を、
大型容器1個
へ変更できれば交換回数を減らせる可能性があります。
回収設備側の粉じん・飛散も考える
軽量物は搬送先でも飛散する可能性があります。
そのため、
どのように受けるか
も重要です。
ジェクロンなど集粉設備との組み合わせを検討する場合も
対象物や排出状態によっては、集粉・空気処理についても設備構成を検討する必要があります。
実際の資材・搬送量・回収方法によって適した構成は変わります。
圧縮空気は工場内エアーも候補
ジェクターは圧縮空気によって作動します。
- 可搬式コンプレッサー
- 据置型コンプレッサー
- 条件を満たした工場内エアー
を利用できます。
固定ラインなら工場エアーを検討しやすい
例えば毎日同じ加工設備でジェクターを使用する場合、
工場内エアー
↓
ジェクター
とできれば運用しやすくなる可能性があります。
空気量を確保できるか確認
工場エアーでは、
- 圧力
- 空気量
- 配管径
- 取り出し位置
- 他設備の使用量
などを確認します。
回収場所の集約で確認したいポイント① 発生場所
まず、
どの設備から廃材が出るか
を確認します。
工場レイアウト上に印をつける
例えば、
設備A
設備B
設備C
と地図や図面へ書き込みます。
確認ポイント② 現在の回収方法
例えば、
設備A
↓
袋
設備B
↓
箱
設備C
↓
台車
などです。
確認ポイント③ 1日の回収回数
各設備で、
何回袋を交換するか
何回台車で運ぶか
を確認します。
確認ポイント④ 最終的な廃材搬出場所
例えば、
工場裏
建屋外
処理設備
廃材コンテナ
などです。
「最終地点」から逆算する
廃材処理では、
どこから出るか
だけでなく、
最終的にどこへ持っていくか
から設備を考えることができます。
確認ポイント⑤ 搬送距離
加工設備から、
最終回収場所まで
何mあるか確認します。
確認ポイント⑥ 高低差
同じフロアなのか、
上階・下階
なのかを確認します。
確認ポイント⑦ ホースルート
工場内部には、
- 製造設備
- 柱
- 配管
- 通路
- 防火区画
などがあります。
実際にどのルートでホース・配管を通すかも重要です。
直線距離より実際のホース長を見る
例えば、
直線30m
でも、
設備を迂回
↓
実際50m
になることがあります。
現場写真やレイアウト図があると検討しやすい
例えば、
工場平面図
↓
加工設備位置
↓
回収場所候補
が分かれば、搬送ルートを考えやすくなります。
図面がなくても簡単な手書きでよい
例えば、
設備A──20m──設備B
↓
30m
↓
廃材置場
程度の図でも初期検討できます。
実際の廃材を使ってテスト
軽量・中軽量物は形状の影響が大きいため、実物テストが有効です。
テストで確認すること
例えば、
- 安定して吸引できるか
- 長距離搬送できるか
- 曲がりを通過できるか
- 大きな破片が詰まらないか
- 必要な処理量を確保できるか
- 搬送先での排出状態
などです。
「回収場所をまとめたい」という相談でもよい
例えば、
「工場内に廃材箱が10個ある」
「毎日袋を回収して回っている」
「建屋外の1か所へまとめたい」
「減容設備まで直接送れないか?」
という段階からでも構いません。
現在の作業回数を教えていただくと効果を考えやすい
例えば、
1日
↓
袋交換20回
台車運搬
↓
10往復
などです。
省力化効果を年間で考える
例えば、
廃材回収
↓
1日1時間
年間250日
なら、
年間250時間
です。
回収集約によってこの一部を減らせるだけでも、一定の効果が期待できます。
軽量廃材は省力化対象として見落とされやすい
重い材料なら、
人力は大変
↓
設備化しよう
となりやすいです。
一方、
軽量廃材は、
持てる
↓
人がやる
となりやすい傾向があります。
しかし作業回数が多ければ大きな工数
一袋が軽くても、
何千回も運べば、
大きな作業時間になります。
「人が持てるか」ではなく「人が持つ必要があるか」
ここが、軽量廃材の省力化を考えるうえで重要です。
エコ・ワークでは工場全体の搬送ルートからご相談いただけます
例えば、
「この3台の設備から出る廃材をあそこへ集めたい」
という相談でも構いません。
確認するのは、
- 搬送物
- サイズ・形状
- 発生量
- 設備配置
- 搬送距離
- 高低差
- 回収先
- 圧縮空気条件
などです。
全国で運用方法もご案内
軽量物搬送では、
ジェクターの機種だけではなく、
- どこへ配置するか
- どう吸引するか
- 排出ホースをどう通すか
- 搬送先でどう受けるか
まで含めた運用が重要です。
エコ・ワークでは機器の販売だけでなく、全国の現場でジェクターの使い方や運用方法の指導も行っています。
まとめ
複数の製造設備から軽量廃材が発生する工場では、
設備A
↓
袋
設備B
↓
袋
設備C
↓
袋
と、回収場所が分散していることがあります。
その結果、
- 袋交換
- 廃材箱の確認
- 台車運搬
- 工場内の回収巡回
- 中間積み替え
といった作業が発生します。
こうした現場では、空気搬送機「ジェクター」を利用して、
廃材発生場所
↓
ジェクター
↓
排出ホース
↓
共通回収場所
と、
軽量廃材を1か所へ集約する
方法を検討できます。
例えば、
- 発泡スチロール加工くず
- 軽量な樹脂加工くず
- 木質系の細かなカス
- 軽量な副産物
などです。
ジェクターでは条件によって、
排出側200m程度の長距離搬送や、高さ100m程度の搬送
が可能なケースがあります。
そのため、
工場の端
建屋外
上階
廃材処理設備付近
などへ回収場所を集約できる可能性があります。
一方、軽量物でも、
- 最大サイズ
- 形状
- 長さ
- 付着性
- 発生量
- ホースの曲がり
- 搬送距離
- 高低差
によって搬送条件は変わります。
「工場内に廃材箱が何か所もある」
「袋を交換して各設備を回る作業を減らしたい」
「軽量廃材を建屋外へ直接送りたい」
「複数ラインの加工くずを1か所へ集約したい」
「発泡スチロールくずを減容設備の近くまで送りたい」
「台車による廃材回収を減らしたい」
という場合には、お気軽にエコ・ワークまでお問い合わせください。
現在の工場レイアウト・実際の廃材・各設備からの発生量・搬送距離・回収場所などを確認し、必要に応じて実物テストも行いながら、ジェクターを活用した軽量廃材の集約・搬送方法をご提案いたします。
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