この記事でわかること
- 製造ラインから軽量廃材が発生する現場の課題
- 廃材を床へ落としてから清掃する工程を見直す方法
- 加工設備の排出口からジェクターへ直接つなぐ考え方
- 発泡スチロールくずなどの軽量物を搬送する方法
- 袋詰め・台車運搬を減らす設備構成
- 一か所の廃材回収設備へ集約する方法
- ジェクターを既存設備へ後付けする考え方
- 工場内エアーを利用できる可能性
- 直接回収を検討するときに確認したいポイント
- 実物テストが重要になる理由
はじめに
工場の製造ラインでは、
製品
↓
次工程へ自動搬送
されている一方、
加工によって発生する、
- 発泡スチロールくず
- 軽量な樹脂片
- 木質系の加工くず
- 細かな端材
- 軽量な副産物
については、
加工設備
↓
床や箱へ落ちる
↓
作業員が回収
↓
袋へ入れる
↓
台車で運ぶ
という人力作業が残っていることがあります。
つまり、
製品ラインは自動化されているのに、廃材ラインだけ人力
という状態です。
こうした工程では、
「発生した廃材を後から回収する」
のではなく、
廃材が発生した時点でジェクターへ取り込み、そのまま回収場所まで搬送する
方法を検討できます。
例えば、
加工設備
↓
廃材排出口
↓
ジェクター
↓
搬送ホース・配管
↓
回収設備
という構成です。
本記事では、製造ラインから発生する軽量廃材を直接回収し、清掃・袋詰め・人力運搬を減らす方法について解説します。
なぜ製造ラインには廃材回収の人力作業が残りやすい?
工場では、生産に直接関係する設備から優先的に自動化される傾向があります。
例えば、
原料供給
↓
加工
↓
組立
↓
製品搬送
は設備化されていても、
加工工程から発生した廃材だけは、
箱へ入れる
↓
人が捨てる
という場合があります。
廃材処理も製造工程の一部
廃材は製品ではありませんが、
発生
↓
回収
↓
運搬
↓
処理
には作業時間が必要です。
そのため、
廃材処理も工場全体の生産性に影響する工程
として考えることが重要です。
例えば発泡スチロール加工ライン
発泡スチロールを、
切断
切削
成形
すると、
細かな加工くずや軽量な破片が発生することがあります。
従来は床へ落として清掃
例えば、
加工機
↓
発泡スチロールくず
↓
床面
↓
加工終了後に清掃
↓
袋詰め
という工程です。
この場合「清掃」という工程が必ず発生する
加工するたびに廃材が床へ落ちれば、
製造作業
+
清掃作業
がセットになります。
そもそも床へ落とさなければ?
そこで、
加工機
↓
廃材発生
↓
ジェクター
↓
回収設備
とできないか検討します。
「発生後に掃除」から「発生時に回収」へ
考え方はシンプルです。
従来
廃材発生
↓
一度周囲へ落ちる
↓
後から集める
改善案
廃材発生
↓
その場で回収
↓
そのまま搬送
です。
ジェクターを排出口へ接続する
加工設備から廃材が、
一定のシュート
配管
排出口
などを通って出てくる場合があります。
そこへジェクターを接続できれば、
加工設備
↓
排出口
↓
ジェクター
↓
回収先
という構成を検討できます。
吸引ホースを人が持たなくてもよい場合がある
ジェクターというと、
作業員が吸引ホースを持って床を清掃する
という使い方をイメージするかもしれません。
しかし、
廃材の発生位置が固定されている場合には、設備へ直接組み込む
方法もあります。
既存設備への後付けとして検討
例えば、
現在:
加工設備
↓
廃材箱
なら、
改善案:
加工設備
↓
廃材排出口
↓
ジェクター
↓
共通回収設備
という形です。
既存の加工機そのものを大きく変更せず、排出側へ搬送設備を追加できないか検討します。
活用例① 発泡スチロール加工くず
発泡スチロールは、
- 非常に軽い
- かさばる
- 飛散しやすい
という特徴があります。
そのため、
加工機
↓
床
↓
ほうき
↓
袋
という回収方法では手間がかかる場合があります。
発生位置から吸引
例えば加工機の近くへ吸引口を設置し、
発泡スチロールくず
↓
吸引
↓
ジェクター
↓
回収設備
とします。
粉末状から破片状まで条件を確認
同じ発泡スチロール加工くずでも、
- 粉末状
- 数mm程度
- 数cm程度
- 不定形
などがあります。
そのため、実際の形状・最大サイズを確認します。
活用例② 樹脂加工くず
軽量な樹脂加工工程でも、
細かな破片や端材
が発生する場合があります。
条件が合えば、
加工設備
↓
ジェクター
↓
廃材回収場所
へ直接送る方法を検討できます。
活用例③ 木質系の軽量廃材
例えば、
- 細かな木片
- 軽量チップ
- 木質系のカス
などです。
サイズ・形状によっては空気搬送を利用できます。
長い木片などには注意
軽いからといって、すべて搬送しやすいわけではありません。
例えば、
細長い破片
大きな板状物
などは、ホースの曲がりで引っ掛かる可能性があります。
活用例④ 製造工程から発生する副産物
主原料ではなく、
加工によって発生する副産物
を別設備へ送る用途もあります。
例えば、
製造設備
↓
軽量副産物
↓
ジェクター
↓
回収サイロ
です。
「製品ではないもの」の搬送を見直す
工場では製品そのものに対しては、
搬送設備
自動化設備
が用意されていても、
副産物・廃材については、
人が運べるから
という理由で人力作業が残ることがあります。
メリット① 清掃作業を減らせる可能性
床へ落とす前に回収できれば、
加工終了
↓
床面清掃
という作業を減らせる可能性があります。
「掃除を速くする」のではなく「汚さない」
これは重要な考え方です。
清掃用の機械を導入する
だけでなく、
そもそも廃材を床へ落とさない
ことも省力化です。
メリット② 飛散を抑えやすい
軽量物は、
床へ落下
↓
人が歩く
↓
空調の風
↓
周辺へ飛散
する場合があります。
発生場所で取り込む
発生直後に、
吸引
↓
ホース内
へ取り込むことで、周辺へ広がる前に回収しやすくなります。
メリット③ 廃材箱の交換を減らせる
従来、
加工設備横
↓
小さな廃材箱
を設置している場合、
満杯
↓
交換
↓
運搬
が必要です。
大きな回収場所へ直接送る
ジェクターを使えば、
加工設備
↓
大型回収設備
へ直接搬送できる可能性があります。
メリット④ 台車運搬を減らせる
例えば、
加工機
↓
廃材箱
↓
台車
↓
50m先の回収場所
という工程です。
50mを人が運ばずホースで送る
改善案は、
加工機
↓
ジェクター
↓
排出ホース50m
↓
回収場所
です。
メリット⑤ 複数設備の廃材を集約できる
例えば、
加工ラインA
加工ラインB
加工ラインC
がある工場です。
それぞれに廃材箱を設置すると、
3か所を回って回収
する必要があります。
共通の回収ポイントへ送る
設備配置や運用方法によっては、
各ライン
↓
ジェクターを利用
↓
共通回収場所
とする方法を検討できます。
廃材管理を一か所へ集約
例えば建屋端へ、
大型回収容器
回収サイロ
処理設備
を配置します。
そこまで資材を直接送ることで、工場内部の廃材回収動線を整理できる可能性があります。
メリット⑥ 次の処理工程へ直接つなげられる
廃材を回収したあと、
- 減容
- 圧縮
- 分別
- 再利用
などの処理を行う場合があります。
回収設備ではなく処理設備まで送る
例えば発泡スチロールなら、
加工ライン
↓
ジェクター
↓
減容工程
という構成を検討できます。
「回収して運ぶ」を省略
現在、
加工
↓
袋
↓
台車
↓
減容機
↓
投入
なら、
加工
↓
ジェクター
↓
減容機周辺
とできないか考えます。
ジェクターの吸引側は短く
ジェクターでは、
吸引側5m程度を推奨
しています。
現場によっては10m程度で使用するケースもあります。
発生場所の近くにジェクターを配置
例えば、
加工設備
↓
1~3m
↓
ジェクター
という配置です。
長い距離は排出側で搬送
その後、
ジェクター
↓
排出ホース
↓
回収設備
へ送ります。
条件によって排出側200m程度
ジェクターでは条件によって、
排出側200m程度
の搬送が可能なケースがあります。
そのため廃材処理設備が加工ラインから離れていても検討できます。
高所の回収設備へ送ることも検討
条件によっては、
高さ100m程度
の搬送が可能なケースもあります。
例えば、
1階加工設備
↓
上階回収サイロ
という構成です。
ただし軽量物でも条件確認が必要
ジェクターの搬送能力は、
軽いか重いか
だけでは決まりません。
確認するのは、
- 形状
- 大きさ
- 最大サイズ
- 発生量
- 搬送距離
- 高低差
- ホース径
- ホースの曲がり
などです。
製造ライン直結で特に重要なのは「供給量」
人が吸引ホースを操作する場合には、吸わせる量をある程度調整できます。
一方、
加工設備
↓
ジェクター
と直接つなぐ場合、
加工機から発生する廃材が自動的に供給されます。
一気に大量供給されないか確認
例えば、
通常
↓
少量ずつ発生
時々
↓
大量の廃材が一気に排出
する場合です。
ジェクターの処理能力以上に供給されれば、安定搬送できない可能性があります。
発生量のピークを見る
平均発生量だけでなく、
瞬間的にどの程度出てくるか
も確認します。
必要に応じて一時受けを設ける
現場によっては、
加工設備
↓
一時受け
↓
一定量ずつジェクターへ供給
といった構成が必要になる場合もあります。
軽量物で注意したいこと① 大きな破片
例えば通常は細かな加工くずでも、
時々大きな端材
が混ざる場合があります。
これがホースに入ると閉塞原因になる可能性があります。
大きなものを事前に分ける方法もある
例えば、
細かな廃材
↓
ジェクター
大きな端材
↓
別回収
という使い分けも考えられます。
注意したいこと② 長いもの
- 細長い樹脂片
- フィルム状廃材
- 長い木片
などは、ホース内部で絡んだり引っ掛かったりする可能性があります。
注意したいこと③ 付着
軽量樹脂系では、静電気などによって付着する場合があります。
実際の搬送テストで確認することが重要です。
注意したいこと④ 混入物
例えば加工くずに、
- テープ
- 紙
- フィルム
- 布
などが混ざる場合です。
これらがジェクターやホースで扱えるかも確認します。
圧縮空気はコンプレッサーだけではない
ジェクターは圧縮空気によって作動します。
利用できる供給源として、
- 可搬式コンプレッサー
- 据置型コンプレッサー
- 条件を満たした工場内エアー
があります。
製造ラインなら工場エアーを使える可能性
工場にはすでに、
加工機
エアー工具
制御機器
などのための圧縮空気設備がある場合があります。
条件を満たせば、その圧縮空気をジェクターへ利用できます。
圧力だけでなく空気量を確認
工場内エアーでは、
- 圧力
- 空気量
- 配管径
- 取り出し口
- 他設備との同時使用
を確認します。
加工ラインの近くで必要量を確保できるか
コンプレッサー室では十分でも、
加工ラインまでの枝配管が細い
場合には、ジェクターに必要な空気量を確保できないことがあります。
直接回収が向いている現場
例えば、
- 廃材発生位置がほぼ固定されている
- 軽量廃材が定期的に発生する
- 毎回同じ場所を清掃している
- 廃材箱を頻繁に交換している
- 一定の場所まで毎日運搬している
といった現場です。
逆に手持ち吸引が向くケース
廃材が、
広い範囲へ不規則に散らばる
場合には、
吸引ホースを作業員が操作
する方が適する場合があります。
固定回収と移動回収を使い分ける
例えば、
加工機出口
↓
固定吸引
床へ漏れた一部
↓
手持ちホースで清掃
という組み合わせも考えられます。
既存設備への後付けを検討
現在稼働している加工ラインでも、
廃材排出側だけへジェクターを追加できないか
検討できます。
後付け時に確認したいこと
例えば、
- 排出口の位置
- 排出口径
- 接続方法
- 設置スペース
- 廃材発生量
- 回収先
- ホースルート
です。
図面がなくても相談できる
初期段階では、
加工設備の写真
↓
廃材が出てくる場所
↓
回収先
が分かれば、設備構成を考えやすくなります。
現在の作業動画も参考になる
例えば、
加工中にどのように廃材が出るか
を10~20秒程度撮影すると、
- 連続発生なのか
- 一気に落ちるのか
- 飛散するのか
- 大きな破片が混ざるのか
などを確認できます。
実物による搬送テスト
軽量物・中軽量物では、実際の廃材を使ったテストが特に有効です。
テストで確認できること
- ジェクターへ安定して取り込めるか
- 必要処理量を確保できるか
- 大きな破片が詰まらないか
- ホースの曲がりを通過できるか
- 長距離搬送できるか
- 排出先でどのような状態になるか
などです。
「清掃作業をなくせない?」という相談でもよい
ジェクターの機種まで決めていただく必要はありません。
例えば、
「加工機の下を毎日掃除している」
「軽量くず用の箱を1日何度も交換している」
「廃材を50m先まで台車で運んでいる」
「減容機まで直接送りたい」
という現在の作業からご相談いただけます。
省力化効果は作業時間で考える
例えば、
1ラインあたり
↓
清掃15分/日
10ライン
↓
150分/日
となれば、年間では大きな作業時間になります。
袋交換・運搬時間も加える
さらに、
- 袋交換
- 台車運搬
- 積み替え
まで含めると、廃材処理に多くの時間を使っている場合があります。
人ができる作業ほど改善候補になることもある
軽い廃材なら、
「人が簡単に持てるから問題ない」
と思われやすいですが、
毎日繰り返すなら設備化を検討する価値があります。
エコ・ワークでは設備への組み込み方までご提案
製造ラインから直接回収する場合には、
ジェクター単体の性能だけではなく、
- 加工設備との接続
- 廃材供給量
- 本体設置位置
- ホース・配管
- 回収先
- 圧縮空気条件
まで考える必要があります。
エコ・ワークでは機器の販売だけでなく、全国の現場でジェクターの使い方や運用方法の指導も行っています。
まとめ
製造工場では、
製品工程
↓
自動化
されている一方、
加工から発生する軽量廃材については、
床へ落ちる
↓
清掃
↓
袋詰め
↓
台車運搬
という人力工程が残っている場合があります。
こうした現場では、
廃材を後から回収するのではなく、発生した時点でジェクターへ取り込む
方法を検討できます。
例えば、
加工設備
↓
廃材排出口
↓
ジェクター
↓
搬送ホース・配管
↓
回収設備
という構成です。
これによって、
- 床面清掃
- 小型廃材箱の交換
- 袋詰め
- 台車運搬
- 中間容器への積み替え
などを減らせる可能性があります。
特に、
- 発泡スチロール加工くず
- 軽量な樹脂加工くず
- 木質系の細かな廃材
- 製造工程から発生する軽量副産物
などでは、条件によってジェクターによる空気搬送を検討できます。
またジェクターでは、条件によって排出側200m程度の長距離搬送や、高さ100m程度の搬送が可能なケースがあります。
ただし直接回収では、
- 廃材の最大サイズ
- 形状
- 瞬間的な発生量
- 付着性
- 混入物
- ホースルート
- 搬送距離
- 回収先
などの確認が重要です。
「加工ラインから軽量廃材が連続的に出る」
「加工機の周辺清掃を減らしたい」
「廃材箱を何度も交換している」
「軽量くずを離れた処理設備まで直接送りたい」
「既存加工設備へ廃材搬送装置を後付けしたい」
という場合には、お気軽にエコ・ワークまでお問い合わせください。
現在の加工設備・実際の廃材・発生量・搬送先などを確認し、必要に応じて実物テストも行いながら、ジェクターを使った製造ラインからの直接回収・搬送方法をご提案いたします。
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