石炭と木質ペレットを混合して発電するバイオマス発電所にて、コンベア搬送工程で発生する粉じんの回収・搬送に空気搬送機「ジェクター」JT50を7台、JT38を2台の計9台導入いただいています。
現場では、粉じん回収機で集めた細かな粉じんをジェクターで吸引し、既設配管を通して約100〜200m先の粉じん用サイロまで空気搬送しています。
さらにサイロの排出口には集粉機「ジェクロン」を設置。粉じんの回収から長距離搬送、サイロへの集積、フレコンへの排出までを一連の設備として運用しています。
バイオマス発電所で課題となっていたコンベア周辺の粉じん
このバイオマス発電所では、石炭と木質ペレットを混合して発電燃料として使用しています。
燃料をコンベアで搬送する工程では、木質ペレットなどから細かなカスや粉じんが発生します。
こうした粉じんがコンベア周辺や設備内部に堆積すると、設備の可動部などで発生する摩擦熱をきっかけとして火災につながる可能性があります。
そのため、コンベア搬送中に発生する粉じんを効率的に回収し、安全に離れた場所まで搬送できる仕組みが必要でした。
そこで、粉じん回収設備から回収した粉じんをサイロまで搬送する設備としてジェクターを導入いただきました。
粉じん回収機にジェクターを直接接続
今回の設備では、コンベア周辺から粉じんを集める粉じん回収機にジェクターをフランジで直接接続しています。



粉じん回収機に集められた粉じんをジェクターで吸引し、そのまま排出側に接続された配管へ送り込みます。
今回の現場ではフランジ接続を採用していますが、ジェクターはフランジだけでなく、ボールジョイントやニップルなど、用途や既設設備に応じたさまざまな継手に対応可能です。
そのため、ホースを接続して移動しながら使用するだけでなく、粉じん回収機やホッパー、サイロ、既設配管などの設備に直接組み込み、固定式の空気搬送設備の一部として使用することもできます。
既設設備の接続方式や配管条件に合わせて構成を検討できるため、工場やプラントへの組み込みにも柔軟に対応できます。
ジェクターは圧縮空気を利用して粉体・粒体を吸引・搬送する空気搬送機です。
今回の設備でも、ジェクター専用の大掛かりな駆動設備を新たに設置するのではなく、発電所に備え付けられている圧縮空気を搬送動力として利用しています。
ジェクターの構造や対応する搬送物については、空気搬送機「ジェクター」の製品ページでも詳しく紹介しています。
粉じんを既設配管で100〜200m先のサイロまで搬送
ジェクターから排出された粉じんは、発電所内に設置された配管を通って粉じん用サイロまで搬送されます。
搬送距離は設置場所によって異なりますが、約100〜200mです。
また、搬送経路は一直線ではなく、配管途中には約45°の曲がりが複数箇所あります。
こうした配管経路を通り、コンベア付近で回収された粉じんを離れた場所にあるサイロまで空気搬送しています。
工場やプラントでは、粉じんが発生する場所と回収物を集積したい場所が離れているケースも少なくありません。
今回の事例では、ジェクターを既設設備や配管と組み合わせることで、発電所内の長距離搬送システムの一部として活用しています。

サイロからジェクロンを経由してフレコンへ排出
ジェクターによって搬送された粉じんは、粉じん用サイロに集約されます。
さらに、サイロの排出口には集粉機「ジェクロン」を接続しています。
サイロに集められた粉じんをジェクロンを介してフレコンバッグへ排出することで、その後の回収・処理がしやすい状態にしています。
ジェクターによる搬送だけで完結させるのではなく、ジェクロンまで組み合わせることで、粉じんの回収から長距離搬送、集積、フレコンへの排出までを一連の流れとして構成しています。

バイオマス発電所における粉じん回収・搬送の流れ
今回の設備では、以下の流れで粉じんを回収・搬送しています。
コンベア
↓
粉じん回収機
↓
ジェクター(JT50・JT38)
↓
搬送配管(約100〜200m)
↓
粉じん用サイロ
↓
ジェクロン
↓
フレコンバッグ
コンベア付近で発生した粉じんを回収し、その場で処理するのではなく、ジェクターを使って離れた粉じん用サイロまで搬送する仕組みです。
JT50を7台・JT38を2台の計9台導入
今回のバイオマス発電所では、設備の各所にJT50を7台、JT38を2台、合計9台のジェクターを導入いただいています。
現場の設置条件や必要な搬送能力などに応じて機種を使い分け、粉じん回収設備からサイロまでの搬送に使用されています。
ジェクターは単体でホースを接続して粉体・粒体を吸引するだけでなく、今回のように既設の粉じん回収設備や配管、サイロなどに組み込み、プラント設備の一部として使用することも可能です。
また、フランジ、ボールジョイント、ニップルなど、接続先に合わせて継手を選択できるため、既設設備を活用した搬送システムの構築にも対応できます。
既設設備を活用した粉じんの長距離空気搬送
今回の導入事例には、次のような特徴があります。
- バイオマス発電所のコンベア工程で発生する粉じんを回収
- JT50×7台、JT38×2台の計9台を導入
- 粉じん回収機とジェクターをフランジで直接接続
- フランジ・ボールジョイント・ニップルなどさまざまな継手に対応可能
- 約100〜200m先の粉じん用サイロまで空気搬送
- 搬送配管には約45°の曲がりが複数存在
- 発電所に備え付けられた圧縮空気を搬送動力として利用
- サイロ排出口にジェクロンを接続
- 最終的に粉じんをフレコンバッグへ排出
ジェクターは、粉体・粒体を吸引する移動式の搬送機としてだけでなく、今回のように既設設備と接続し、粉じん回収設備とサイロの間をつなぐ長距離搬送設備としても活用できます。
バイオマス発電所・工場の粉じん回収をご相談ください
エコ・ワークでは、バイオマス発電所をはじめ、工場や各種プラントで発生する粉体・粒体の回収、空気搬送についてご相談を承っています。
「粉じんを離れた場所まで搬送したい」
「既設の配管を利用して搬送できるか確認したい」
「粉じん回収機やホッパーから直接搬送したい」
「既設設備の接続方式に合わせてジェクターを組み込みたい」
「人力で行っている粉じん回収を省力化したい」
といった場合も、搬送物の種類、搬送距離、高低差、配管径や曲がり、接続方法、必要な処理能力などを確認しながら適した機種・構成をご提案します。
フランジやボールジョイント、ニップルなど、既設設備に合わせた接続方法についてもご相談いただけます。
また、実際に搬送したい対象物を使用した導入前テストにも対応しています。
粉じん・粉体の回収や長距離搬送、既設設備へのジェクターの組み込みをご検討の場合は、お気軽にお問い合わせください。

